シリーズ全体で画質はさらに向上しているが、フラッグシップモデルのDMR-BW970のみ、特別のあつらえになっている。
従来モデルには同社のハリウッド研究所の技術を応用した高精度色信号処理技術の「リアルクロマプロセッサ」が搭載されており、DMR-BW970以外の機種には「新リアルクロマプロセッサ」が内蔵されている。パナソニックのテレビやレコーダーで「ハリウッドカラー」と呼ばれている、色ノリのいい画質を実現している。
DMR-BW970はさらに磨きをかけ、コンサートやドキュメンタリーなどインターレース素材のBlu-ray Discソフトに対して、色の垂直解像度を従来比約2倍に向上させた「新リアルクロマプロセッサplus」を搭載した。映画素材だけでなくライブも美しい映像で楽しめる。
サウンド面では192KHz 32Bit DACやハイファイオーディオ用ローノイズオペアンプを搭載し、音響回路をブラッシュアップ。HDMI伝送の音質を改善する「HDMI低クロックジッタシステム」によりAVアンプを使ったホームシアターサウンドをグレードアップさせている。
極めつけはBlu-ray Discソフトの再生にこだわった「シアターモード」の搭載だ。設定により、Blu-ray Discソフトの再生中はHDDの回転とチューナの電源をオフにして、ノイズを軽減する。
このシアターモード時には番組録画ができず、予約録画も実行されない。筆者のような録画優先の人間にはやり過ぎに感じ、それなら専用のBlu-ray Discプレーヤーを買った方がいいのでは? と思うのだが、パナソニックにはこういった機能を欲しがる声が多く寄せられていたそうだ。このほかに真空管のサウンドをエミュレートするモードも備えている。
気になる長時間モードでの録画画質をチェックした。テストに使った素材は、一度DRモードで録画し、それをHEモード(DVDに約1時間40分、Blu-ray Discに約9時間)、HMモード(DVDに約3時間15分、Blu-ray Discに約17時間20分)に再変換した。HDMIではなくD4端子経由でのキャプチャなので目安程度で比較していただきたい。
地上デジタル放送のハイビジョン番組をキャプチャし、部分拡大した。 HEとHMを比べると、HMにはバスの周辺にざわつくようなノイズが発生している。画面右側の路面を見るとHMのほうが潰れているのがわかる。ただ動画だと、あら探しをしない限りは、HMモードは使えるレベルだと感じた。画質を優先しない情報番組、語学番組などをまとめて保存するのに使うと良いだろう。
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