Sony Picturesから近日公開予定の映画「2012」に関連して、「Survive 2012」という「iPhone」向けアプリをリリースした開発者たちは、この人気のスマートフォンにおけるゲームの未来を切り開いたのかもしれない。
このアプリのゲームそのものはとてもシンプルで、わずか数分で終わるが、これには、以前には決して試みられなかっただろう機能が組み込まれている。その点で、近いうちに普通のものだと見なされるようになるものをいち早く示した数少ないゲームタイトルの1つといえるかもしれない。
AppleのiPhoneは、機能的なOS、加速度計、GPS、カメラが統合されており、大小数多くのデベロッパーからiPhone向けゲームがリリースされていることから、多くの業界観測筋が、最も重要な、あるいは少なくとも最も柔軟なポータブルゲームプラットフォームであり、ソニーの「プレイステーション・ポータブル(PSP)」や任天堂の「ニンテンドーDS」をすでに超えたと考えている。
しかし、開発者がより創造的になり、関連するテクノロジが進歩するにつれて、iPhoneはゲームマシンとしてますます注目すべきものとなる一方である可能性が高い。
「Survive 2012」を開発した、拡張現実(AR)エンターテインメント制作スタジオTriggerの開発者たちは、いくつかの機能によって新境地を切り開いたようだ。このゲームでは、プレーヤーは現実世界での所在地からデジタル世界のチベットまで(もちろん仮想的に)たどり着くことが求められる。そのために、プレーヤーはサバイバルに関連するトリビアクイズに答え、正解するごとに数百マイル先に進むことができる。
しかし、クイズの問題は難しいことがある。プレーヤーがチベットに行くために持っている「命」は3つしかないため、このゲームでは、テレビのクイズ番組「クイズ$ミリオネア」のアイデアを取り入れ、プレーヤーが「ライフライン」を利用して、現実世界の友人に連絡をとって難しい問題について助けを求めることができるようになっている。
友人に連絡を取るために、プレーヤーはゲームの中から直接、iPhoneの連絡先リストにある人に電話をかけることができる。この機能は、Triggerの社長兼エグゼクティブクリエイティブディレクターであるJason Yim氏によると、これまでiPhone向けゲームに実装されたことがないという。
また、ユーザーエクスペリエンスの観点から見れば、手順は極めてシンプルでうまく統合されているように見えるが、テクノロジの観点からいうと、ゲームの中からの通話発信を適切に統合するのは「極めて複雑」だったとYim氏は述べている。
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