この機能は、それ自体ではさほど印象深いものには感じられないかもしれない。また、重大な問題点もいくつかある。例えば、ゲームをプレイするたびに、ライフラインとして電話をかける3人を指定しなければならず、連絡先リストに多くの人を登録している場合は、この作業に多大な時間がかかることがある。それでもこの機能は、いずれ数多くのゲームに導入されるだろう技術革新として、印象深く重要なものだ。
しかしYim氏にとって、このようなツールは、間もなく始まるだろう機能革新の新しい波の始まりにすぎない。その革新の多くは、開発者たちが物事を次のレベルに引き上げる方法を把握するにつれて起こるだろうし、またiPhoneのOS自体における新規開発の結果として生じるものもあるだろう。
例えば、Appleが現在、Flashプログラマーが自身のアプリケーションをiPhoneに持ち込むことを認め始めた事実を同氏は指摘する。この動きによって、多くのゲームをすぐにでもiPhoneに移植することが可能になり、「iPhone向けの基本的なコンテンツの作成がよりシンプルに」なるという。
特にTriggerのような企業にとって刺激的な新しい革新は、新しいARゲームが出現し始めたことだ。これは大企業にとってはマーケティング手段にもなる。以前の2つのバージョンと異なりコンパスが内蔵された「iPhone 3GS」向けのアプリでは、ARが実装されたものがすでにいくつかある。例えば「Yelp」アプリには、電話機を3回振ると、ビデオを通してレストランを見たときに、そのレストランの名前とレビューが表示されるという隠し機能がある。
しかしYim氏は、近いうちにそれ以上のことが実現されると示唆している。例えば、AR対応のポスターの前に歩いていき、iPhoneをポスターに向けると、何らかの特典を受けるための鍵が自動的に得られるということがあるかもしれないという。同様に、iPhoneをMcDonald'sといった提携レストランに持って行けば無料でフライドポテトが手に入るということも考えられる。こういったことが可能になるのは、iPhoneが現在位置を認識し、その情報を何らかのマーケティングキャンペーンと同期することができるからだ。それが何かのゲームに組み込まれれば、プレーヤーに参加する動機を与えることになるだろう。
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