Adobe Systemsは米国時間10月5日、ビジネス向けのウェブアプリケーションを構築するためのソフトウェア「Adobe LiveCycle」のメジャーアップデート版をリリースした。同バージョンには、LiveCycleベースのアプリケーションをクラウド上に展開するためのオプションが含まれる。
LiveCycleは、企業や政府機関が顧客や提携先と情報連携することを可能とするウェブアプリケーションを構築するために使用される。例えば英国の裁判所局であるHer Majesty's Courts Serviceは、法律事務所などのユーザーにe-ファイリングおよび管理サービスを提供するシステムを構築するために同ソフトウェアを使用している。
ロサンゼルスで開催中のAdobe Max 2009カンファレンスで発表された「Adobe LiveCycle Enterprise Suite 2(ES2)」には、開発者の生産性の向上、FlashやPDF技術との統合性の改善、開発者向けツールである「Flash Builder」との統合性、新しいコラボレーションサービス、ウェブアプリケーションを迅速に組み立てるための新フレームワーク、モバイル機器によるアクセスのためのオプションの追加が含まれる。
Adobeによると、2010年初頭には、開発者らはクラウドコンピューティング環境「Amazon Web Services」のマネジドインスタンスとして、LiveCycle ES2をクラウドに展開することが可能になるという。所有コストの低減を目的としたこのクラウドベースの展開オプションには、Adobeによる年中無休の監視と、製品アップグレードなどのサポートが含まれる予定である。
開発者の生産性を向上させる「Adobe Solution Accelerator」も紹介された。特定業務用にアプリケーションのベストプラクティス方法論、UIおよびプロセスのテンプレート、コードのビルディングブロックを提供する。
新しいAcceleratorには、政府機関向けの「Benefits and Services Delivery Solution Accelerator」、医療機関向けの「Electronic Submissions Solution Accelerator」、企業および政府機関向けの「Human Capital Applications Solution Accelerator」があると、Adobeは声明で述べた。
AdobeのシニアシステムエンジニアであるRupert Knowles氏は1日、ZDNet UKに対し、ES2は、2007年にリリースされた同スイートの最初のバージョンよりも「一般消費者向け」になっていると述べた。Knowles氏は、「ユーザーはエンタープライズシステムが、一般消費者向けの製品と同じように動作することを求めている」と述べ、今回アップデートされたソフトウェアでは、ユーザーインターフェースのの改善や、コラボレーション機能の強化により、その要望に対応したと述べた。
「Adobe Flash Builder 4」ベータ版用の新しいプラグインにより、開発者らはLiveCycle ES2技術を任意のFlashベースのアプリケーションに組み込むことができると同社は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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