凸版印刷は9月28日、サンプリング機能、拡張現実(AR)コンテンツ、デジタルサイネージ機能、商品陳列棚などの複合的な機能を持つ店頭プロモーション端末を発表した。
凸版印刷は電子チラシサイト「Shufoo!」を提供している。また電子ペーパーサイネージ「まちコミ」や、Shufoo!内のメーカ向け広告枠「クロスシュフー」などの独自メディアを開発してきた。なかでもクロスシュフーのクリック率(CTR)は平均37.6%にのぼり、流通業者にとどまらずメーカも多く参入しているという。
今回これらのメディアと大手流通の店頭でのプロモーションを連動させるため、サンプリングやARコンテンツ、デジタルサイネージ機能などを搭載した大型の店頭機器を開発した。
この店頭機器は自販機のような外見で上部にモニターとカメラを備える。無機質な自販機のような外見にならないように、イタリアのデザイナー、アンジェロ・コルテージ氏にデザインを依頼したという。
左側のサンプリング部ではQRコードまたはフェリカによる認証を経て、特定の生活者にサンプルを配布できる。操作はタッチパネルで行う。
まず来店者が店舗の会員コードなどをかざすと、機器が認証する。その間に商品の紹介動画を流すことができる。認証が終わると来店者はサンプル品を選択する。店舗側はここで抽選を行うこともできる。取り出し口から出てくるサンプル品には特定のマークがついている。そのマークをマシン上部のカメラにかざすと、ARの仕組みを利用して商品説明がモニターに浮かび上がる仕組みだ。
右側のデジタルサイネージ部は商品を陳列するとともに、来店者にレシピなどの情報を提供する。カメラで顔認証を行い、年齢、性別、時間などのデータを把握し、マーケティングに役立てるという。なお来店者の顔写真は保存されないという。
10月中旬に最初の店舗導入を目指す。販売価格はサンプル商品配布が1商品、1店舗、1週間で25万円から。商品陳列およびサイネージでの広告配信が1商品、1店舗、1週間で25万円から。凸版印刷は2009年度内に50台設置することを目標としている。
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