Googleは、ユーザーが雑誌や新聞のウェブページを、従来の紙の雑誌や新聞のページをめくるような感覚で読めるサービスをテスト中である。
同社の検索製品および利便性向上担当バイスプレジデントを務めるMarissa Mayer氏は米国時間9月14日、TechCrunch50において「Google Fast Flip」を披露した。これは、Google Newsサイト内で、ニュース記事の一部ではなく、記事のスクリーンショットを発行者の承諾の下、分類して表示するもの。記事発行元はGoogle Newsにおける存在感を高めることができる。Google Labsで公開されている。
例えば読者は、週末のNFLの試合や今年のビデオミュージックアワードでのKanye West乱入事件などの記事が表示された、発行元のロゴ入りのスクリーンショット画面をスクロール操作で閲覧できる。またGoogle Newsのカテゴリごと、人気ランキング、新着記事などの分類にしたがって記事を閲覧することもできる。記事の一部はFast Flipサイトのセクション内に表示されるが、全文を読むには発行元のウェブサイトへ移動する必要がある。
Fast Flipのテストは、The New York Times、Newsweek、Salon.comなど、36の発行元との提携により実施されている。これらの発行元は、GoogleがFast Flipページへの掲載を予定している広告から収入の一部を得る予定である。
The New York Timesのデジタル部門担当シニアバイスプレジデントを務めるMartin Nisenholtz氏はFast Flipを、収益を上げるための投機的事業ではなく、クリック率とトラフィックを測定するための実験を目的とした「ささやかな研究開発プロジェクト」であると述べた。同氏は、Googleが収入のうちのどれだけをThe New York Timesに配分する予定であるかについてはコメントすることを避けた。
言うまでもなくGoogle Newsは新聞業界からの激しい批判を浴びてきた。Google Newsが発行元のコンテンツを搾取し、記事の見出しや一部を掲載することにより、ユーザーはわざわざリンクをクリックして発行元の記事を読もうとしなくなっていると考える出版社もある。元の記事の一部のみについて記述したり、コメントしたりするブロガーは、元の記事の作成者や発行元よりもGoogle Newsで上位に表示されることもあるとして、不満を抱く出版社もある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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