インターネット誕生から40年--歴史の光と影

文:Stephen Shankland(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2009年09月07日 07時30分

 40年前に起こった次の出来事のなかで、どれが後の時代に最も重大な影響を与えるかを予言するのは、その当時は難しいことだっただろう。

  • 人類が宇宙船の外に出て、月面を歩く。
  • ウッドストックフェスティバルが、ベビーブーム世代に対して大きな文化的影響力を持つようになる。
  • ニューヨーク市警の家宅捜索が、ストーンウォールの反乱と現代の同性愛者権利運動につながる。
  • カリフォルニア大学ロサンゼルス校の数人のエンジニアが、データを1台のコンピュータから別のコンピュータに送信する。

 異論はあるかもしれないが、筆者の意見では、このリストの最後の項目が最も大きな影響を与えた出来事だ。40年前の9月2日、インターネットが誕生した。

 実際には、1969年9月2日に行われたこのデータ送信によって、インターネットの重要な種がいくつか芽を出したと言った方が正確だろう。インターネットが実際にいつ誕生したかについてはたくさんの議論があるが、1つ確かなことがある。それは、インターネットの研究は常に進んでいるということだ。

 インターネットは、米国防省が資金を提供したARPANETプロジェクトとして始まり、さまざまな場所で数多くの研究を促してきた。手紙を電子的に送るための便利なメカニズムとなり、WWWという仮想的な不動産となり、商取引のバックボーンとなり、今では地球的規模の社会活動の中核部分となった。そしてインターネットは、世界中の人々がコンピュータを使う方法の基盤となるまであと少しのところまで来ている。

 ウッドストックフェスティバルは新しい世代の力の高まりを具現化した。ストーンウォールの反乱は、倫理観を根本から作り変える道を開いた。月面を歩いた宇宙飛行士らは、地球がどれほど小さいかをわれわれに示してくれた。しかし、インターネットはすべてを変える。そして人類の未来という新たなステージで役に立つだろう。

グローバルコミュニティー

 アポロ11号が撮影した、月から見た「地球の出」の写真では、地球が、互いに争う人間の派閥の集合ではなく、1つのものとして見えることに、筆者は子供のころからずっと感動を覚えてきた。しかし、インターネットは、その実用的な効果によって、世界を1つにするためにより多くの貢献をしてきた。

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