クロスプラットフォームブラウザ「Opera 10」のWindows版、Mac OS版、Linux版のダウンロード提供が開始された。2009年6月に最初のベータ版が登場してから3カ月後の正式版公開となる。
ベータ版のアップデートを怠らずに適用してきたユーザーなら、Opera 10の最終ビルドに驚くことはないはずだ。大いに宣伝された低速回線向け圧縮エンジン「Opera Turbo」は、依然として目玉機能となっている。Opera Softwareによれば、Opera Turboの効果により、Opera 10は不十分な接続環境でも競合ブラウザに比べて最大で8倍高速に動作するという。
刷新されたユーザーインターフェースも注目に値する。新しいスキン(バージョン9.6から変更された)をデフォルトで用意し、タブバーの動作に変更を加えた。開いているページのタブは、サムネイル画像を兼ねている。タブのすぐ下にある(数ドット幅で示された)細いグレーのバーをダブルクリックするか、またはクリックしてドラッグすると、タブ部分が拡大されて各ウインドウをプレビューできる。それらをクリックすることでページを切り替えることができる。
その他の拡張機能には、強化された「Speed Dial」(後にGoogleのブラウザ「Google Chrome」に採用され、アレンジされた機能)があり、頻繁に閲覧するウェブページをOperaブラウザの旧バージョンより多く表示できるようになった。Speed Dialは、背景画像を使ってカスタマイズすることも可能だ。スペルチェック機能(51言語に対応)がすべてのテキストフィールドに適用できるようになったほか、Operaに組み込まれた電子メールクライアントでは、メールの会話をスレッド化することでGoogleの先例に倣っている。
開発者はOperaのオンライン開発ツール「Opera Dragonfly」最新版にアクセスできるが、一般ユーザーの誰もが高速化されたレンダリングエンジンの恩恵を受けられる。Operaによれば、Opera 10はこのレンダリングエンジンにより、Turboの圧縮機能を搭載する前のOpera 9.6に比べて最大40%高速化されているという。
Operaは、追加機能によりOpera 10の競争力を維持したいと考えているが、今回の正式版では2つの注目すべき機能を除外した。第1は、コンテンツを他者と共有するためにブラウザをウェブサーバとして使用する「Opera Unite」だ。第2は、Opera 10のアルファ版で使われていたエンジンと比較して、JavaScriptを約2.5倍高速に処理するという触れ込みのJavaScriptエンジン「Carakan」だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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