NECがカシオ計算機、日立製作所と携帯電話事業を統合すると、一部報道機関が8月28日に報じた。これに対し3社は、「確定した事実はない」(NEC)、「現時点で決定しているものはない」(カシオ)、「当社として決定・公表したものではない」(日立)としている。
カシオと日立は2004年4月、携帯電話を開発、製造する合弁会社「カシオ日立モバイルコミュニケーションズ」を設立しており、両社はここで製造した端末をそれぞれのブランドで販売している。報道によると、NECが携帯電話事業を分社してカシオ日立と統合するとともに、NECが50%超を出資する案が検討されているという。
携帯電話の端末代金と通信料金を分けて支払う分離プランの導入や2年間の長期契約が広まったことで携帯電話の買い換えサイクルが長引いており、端末メーカーの業績が苦しくなっている。NECは2009年3月期において、携帯電話事業が約50億円の赤字となった。また、2008年には三洋電機が携帯電話事業を京セラに売却したほか、三菱電機が同事業から撤退。世界最大手のNokiaも、日本事業に関しては高級端末「Vertu」に特化する戦略を打ち出している。
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