日本ヒューレット・パッカードは8月24日、GPUの画像処理能力を金融シミュレーションや流体解析などの汎用的な計算処理に応用し、処理性能を格段に向上させる「NVIDIA Tesla C1060コンピューティングプロセッサ」を発表した。
同日から、同社のオンラインストアHP Directplusと、 HP Directplusコールセンター、HP Directpartnerを通じ、「HP Z800 Workstation」のカスタマイズオプションとして販売を開始する。出荷時期は9月上旬の予定だ。
なお、オプション製品としてのNVIDIA Tesla C1060コンピューティングプロセッサ単体も販売する。こちらは8月27日から販売を開始し、出荷時期は9月上旬となる。
NVIDIA Tesla C1060コンピューティングプロセッサは、240個のプロセッサコアと4Gバイトのオンボードメモリを搭載し、約1TFLOPSの処理能力を実現する。CPUと比較して並列性が高く、優れた浮動小数点演算能力を備えている。汎用の数値計算におけるハイパフォーマンスコンピューティング市場では、1枚のNVIDIA Tesla C1060コンピューティングプロセッサで小規模クラスタなみの計算性能を提供するという。
HP Z800 Workstationと組み合わせることで、金融シミュレーションや流体解析、線形代数、生物科学、天体物理学など、高度な計算処理能力を要求する分野のユーザーに必要な性能を備える。HP Z800 Workstationでは、NVIDIA Tesla C1060コンピューティングプロセッサが最大2枚搭載でき、その計算性能はアプリケーションによって約124倍となる。また、スーパーコンピューティングクラスタに比べて、導入コストや消費電力の大幅な削減が可能とのことだ。
価格は、HP Z800 Workstation TeslaC1060搭載モデルの最小構成価格(インテル Xeon プロセッサ E5504、2Gバイトメモリ、250Gバイト HDD、NVIDIA Quadro FX380グラフィックス、オプティカルドライブ、Windows Vista Business正規版ダウングレードサービス/Windows XP Professional SP2 プリインストールサービス、TeslaC1060×1)が42万5250円から、NVIDIA Tesla C1060コンピューティングプロセッサの単体販売は23万1000円からとなる。
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