UPDATE Appleが「App Store」を開設してから1年以上経つが、ようやくその承認プロセスがどのように行われているかが明らかになってきた。
Appleはこれまで、開発者の作成したアプリケーションがどのように承認されるのか、公の場で話題にすることを避けてきた。だが米連邦政府は、「Google Voice」がApp Storeから排除された件について2009年7月に公式の質問状を送付し、Appleに説明するよう強く求めた。米国時間8月21日、AppleはApp Soreおよびその評価ポリシーに関する米連邦通信委員会(FCC)からの一連の質問に回答したが、そこにはいくつかの興味深い新事実があった。
まず、Appleによると、Google Voiceは排除されたのではなく、単にまだ承認されていない状態であり、この判断についてAT&Tの意見を聞いたことは一切ないという。AT&Tもまた、FCCからの問い合わせに対し、8月21日に同様の回答をしている。
しかし、Appleは回答状の中で、AT&Tは登録申請されたアプリケーションに関して意見を求められないが、そのせいでAT&Tが自社にとって不都合なアプリケーションに異議を唱えることを阻止されてきたわけではないと述べた。
AppleはFCCに対して次のように説明した。「AT&Tは折に触れ、ネットワークの効率性や、特定のアプリケーションがネットワークの混雑につながる可能性について、懸念を示してきた。Appleはそうした懸念を考慮に入れる」
だが今回の発表で、Google Voiceに関する騒動にとどまらず、App Storeの仕組みのさらに幅広い範囲について、われわれ外部の人間も理解できるようになった。何よりもまず、App Storeは途方もない管理上の難題であるということだ。Appleによると、新しいアプリケーションと既存アプリケーションのアップデートを合わせて、毎週8500本を受理するという。申請されたすべてのアプリケーションを40人が審査し、各アプリケーションについて2人が審査することになる。申請されたアプリケーションのうち80%は、何ら変更を求められずそのまま承認され、95%は2週間以内に承認される。2008年のApp Store開設以来、合計で20万本のアプリケーションおよびアップデートを評価してきたと、Appleは述べている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」