ドワンゴは8月6日、2009年9月期の第1〜第3四半期(2008年10月〜2009年6月)連結決算を発表した。着うたなどのモバイルコンテンツのユーザー単価が上がり、増収となった。ニコニコ動画については売上高が前年同期比73.8%増と大きく伸びたものの、通期見通しに対して進捗率が46.6%と厳しい状態が続いている。
売上高は前年同期比6.6%増の193億2100万円、営業利益は黒字転換して4億8300万円(前 年同期は3億3400万円の損失)、純利益も黒字転換し4億4900万円(前年同期は7億7700万円の損失)となった。
着うたなどを販売する「dwango.jp」を主軸とした「モバイル事業」は、売上高が前年同期比6.3%増の132億6700万円、営業利益が同37.9%増の35億5500万円。有料ユニークユーザ数は同2万2000人減の382万1000人となったが、ユーザー1人あたりの売上高(ARPU)が394円と、前年同期に比べて16円増えた。
ニコニコ動画の「ポータル事業」は、売上高が前年同期比73.8%増の22億3500万円、営業損失は前年同期から赤字幅が2億8000万円拡大し13億4000万円となった。有料会員「ニコニコプレミアム会員」が6月末時点で36万9000人となり、有料会員収入が増えたほか、広告収入やポイントシステムを利用した有料動画視聴サービスが売上増に貢献したとのこと。ただし、会員増に伴う設備投資、回線費用などの先行投資、生放送サービス「ニコニコ生放送」などにかかわる制作費用が重く響いているという。
ポータル事業の通期業績予想に対する進捗率は、売上高で46.6%。通期の同事業の営業損失は8億円と見込んでおり、業績予想を達成するには第4四半期単独で5億4000万円の黒字を出す必要がある。
なお、ニコニコ動画のニコニコプレミアム会員は7月25日に40万人を突破。7月27日時点でニコニコ動画のID登録者数は1340万人となっている。
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