ニワンゴが運営する「ニコニコ動画」の携帯電話向けサービス「ニコニコ動画モバイル」が8月3日より、NTTドコモの月額課金に対応した。また、生放送番組「ニコニコ生放送」において、携帯電話からでもコメントを書き込めるようにした。
ニコニコ動画モバイルはすでに、auとソフトバンクモバイルでは月額課金に対応していたが、NTTドコモでは90日間視聴可能なチケットを1680円で販売していた。他社が月額課金に対応したことに加えて、ニコニコ動画モバイルが6月30日に一般社団法人 モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)の「コミュニティサイト運用管理体制認定制度」適合サイトに認定されたことから、今回NTTドコモでも月額課金が認められた模様だ。月額利用料金は525円となる。
ニコニコ動画のID登録者数は7月27日時点で1340万人、うち有料会員数は40万人にとどまっている。携帯電話事業者最大手のNTTドコモで月額課金ができるようになることへの期待は大きいようだ。「PCユーザーに比べて、携帯電話ユーザーは課金慣れしている。今後はNTTドコモの月額課金が、有料会員の伸びをけん引していくのではないか」と、ニコニコ動画モバイルの企画・開発を担当するドワンゴのニコニコ事業本部 副本部長の齋藤光二氏は話す。
また、3日からはニコニコ生放送のコメントが携帯電話からもできるようにした。ユーザーが書き込んだコメントはPC、携帯電話のどちらからでも見られるようにする考えだ。ただし、生放送の映像を携帯電話向けに変換して配信するため、ニコニコ動画モバイルでは30〜40秒のタイムラグが発生する。
なお、ニコニコ生放送のコメントが書き込めるのはNTTドコモのみで、有料会員限定の機能となる。このサービス開始にあわせ、一般会員でも3分だけニコニコ生放送が視聴できる「おためし再生」機能も追加する。
今後はニコニコ動画モバイルの機能を強化するとともに、モバイルならではのサービスも追加していきたいという。「モバイルの重要性は認識しており、ようやくギアをファーストからセカンドに入れたところ」(齋藤氏)。まずは8月から、公式動画「ニコニコチャンネル」のうち、無料のものは携帯電話でも見られるようにしていく。
「携帯電話の場合、PCに比べてライトユーザーが多い。わかりやすいコンテンツを見せるのは大事だと考えている」(齋藤氏)。ニコニコ動画モバイルはPC版より女性ユーザーが多いといい、運営側から推薦するコンテンツもPC版とは変えていく方針だ。
さらに、携帯電話ならではの機能として、検索性を高めることなども検討している。「例えば、携帯電話から動画が投稿できるようになれば、手軽な分動画の質が下がることは考えられる。小さい画面の中で検索しやすいようにしていきたい」(齋藤氏)。特に、有料会員向けの機能を強化することで、有料会員増につなげたいとした。
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