Kaspersky Labが世界各国でリリースされているさまざまなソフトウェア製品を網羅するナレッジベースの作成という構想に着手した。これは「White List Program」というプログラムで、Kasperskyのアンチウィルス製品を導入した際に、パートナーのソフトウェアに対する誤検知リスクを低減し、ユーザーエクスペリエンスを向上させることを目的としたものだ。
このプログラムに参加し、認定されたベンダーの製品は、カスペルスキーのアンチウイルス製品/ソリューションとの互換性が保証されることになる。パートナーのソフトウェアが標準外のふるまいを見せた場合に発生する誤検知のリスクが減り、パートナーが配布/リリースするソフトウェアが安全であることがKaspersky Labによって保証されるというメリットがある。
Kaspersky側も既知の安全なソフトウェアの情報を集め、アンチウイルススキャン中のメッセージや警告の数、誤検知数を減らすことで、同社製品の品質を向上させることができる。
Kaspersky Labは、このプログラムの実現に向け、まずは大手ソフトウェアベンダーを対象に参加呼びかけを開始した。プログラムへの参加は任意であり、金銭的コストも発生しない。
Kaspersky LabでWhite List Programを担当するVladimir氏によれば、このプログラムはすでにバージョン1.0が1年前からロシアで稼動しているという。2009年8月よりバージョンを2.0とし、米国、ヨーロッパ、中国、日本などでも開始する。MicrosoftやHewlett-Packardなどの大手ベンダーを手始めに、ソフトウェア、ドライバ、ゲームの情報を世界各地で集めていくという。
Kaspersky Labはスタートアップ企業向けに、このプログラムの受付サイトを開設する予定だ。それほどユーザー数が多くないソフトウェアでもプログラムに参加し、Kaspersky Labの保証を得る機会が用意される。
ソフトウェアの認定は地域ごとに行われる。日本でもプログラムに関する詳細情報が順次公開される予定だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」