今後についてはまず、「iコンシェル」を軸にユーザーの行動を支援するサービスを拡大する。iコンシェルは7月時点でのユーザー数が170万人。2009年度中に380万人のユーザーを獲得するという目標は達成できそうだという。また、対応サイトは4月から6月にかけて95%増え、約350サイトになった。
「チラシやクーポンなど、まさに今、ここで欲しい情報を届ける。テレビやラジオ、PCではできない、携帯電話でしか実現できない世界観を届けたい」(原田氏)
2009年末から2010年初頭にかけて機能を拡充する考えで、ユーザーが持つ静止画や端末に保存されたブックマーク、端末設定情報、ユーザーの位置情報などをコンテンツプロバイダーが利用できるようにする方針だという。「欲しい情報を登録しておけば、近くにあるテレビで紹介された店舗の情報や、現在地の天気予報なども自動的に通知されるようにしたい」と原田氏は語る。
さらに、iメニューも進化させる。現在はすべてのユーザーに同じ情報を表示しているが、ユーザーがいる地域によってコンテンツを出し分けする計画だ。「一気に変えることはできないが、そのエリアのニュースや天気といった、分かりやすい部分から地域ポータル化させていく」(原田氏)
このほか、モバイルコンテンツを多くのユーザーに使ってもらう取り組みも進める。この背景には、新端末の売れ行きが鈍っていることがある。
これまで、ユーザーは新端末に買い替えたときに新しいコンテンツを利用する傾向が高く、新端末商戦の時期はコンテンツプロバイダーにとってもユーザーを増やす絶好のチャンスだった。しかし、分離プランの導入や長期利用契約による端末販売モデルを採用したことでユーザーの端末買い換えサイクルが長期化し、結果として新たなコンテンツをユーザーが探す頻度が下がってしまったという。実際、「新端末が売れていないので、ライトユーザーのコンテンツ利用量が落ちたと実感している」と原田氏は話す。
そこで、端末にプリインストールされるゲームを2009年の秋冬モデルでは強化するという。また、電話をかけてきた相手に音楽を聞かせる「メロディーコール」や、電子コミックについてもタイトルを増やして市場を広げたいとのこと。メロディーコールについては、一定期間無料で利用できるような「お試し」機能を導入するとのことだ。
検索サービスについても、不慣れなユーザーでも欲しい情報がすぐに手に入るように検索の精度を向上させる。現在、音楽やコミックで導入しているカテゴリ別検索機能は、ショッピング分野にも拡大させる計画としている。
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