日商エレクトロニクス(日商エレ)と日本サムスンは7月2日、デジタルサイネージ関連製品について代理店契約を締結したと発表した。第1弾として、マルチディスプレイシステム「Samsung UD(Ultra High Definition Display)」の販売を同日より開始している。販売にあたっては、日商エレのグループ会社であるエヌジーシー(NGC)内にデジタルサイネージ営業部を発足させ営業活動をする。
日商エレ執行役員 兼 NGC代表取締役社長である諏訪和由氏は、今回の契約について、「日商エレのネットワーク構築ノウハウと、NGCのコンテンツ作成技術を、サムスンのディスプレイテクノロジに集結することで、デジタルサイネージ事業におけるシェア拡大を目指す」とコメントした。
一方、サムスン電子ビジュアルディスプレイ事業部 常務取締役の金晋煥(キム・ジンファン)氏は、「サムスンのPCモニター事業からのノウハウをもとにした商品力と、日商エレやNGCの技術力、営業力で、日本を新たなデジタルサイネージ市場としてシェアの拡大を狙う」とした。なお、サムスン電子では、2008年度の大型デジタルサイネージ用ディスプレイにおける世界シェアが11.2%を占め、年間3000万台を出荷、売上が5000億円にのぼるという。
日商エレは、ディスプレイに搭載する3DシステムやVR(virtual reality)システムなどのソフトウェア、ハードウェアを提供。NGCが、コンテンツ作成や映像システムの販売および技術サポートを担当。日本サムスンは、今回発表したSamsung UDを含むディスプレイを提供する。
Samsung UDは、46型ディスプレイを最大250台まで連動できるデジタルサイネージシステム。PCとディスプレイの連動により、PC上で作成したコンテンツやスライドショー、ウェブサイトなどを表示できる。250台を連動させた場合では、最大10億画素の静止画表示に対応できるという。
導入事例として、スペインでは防水や防じん対策が施された屋外用ディスプレイとして販売されている。また、韓国では22機が稼働しているという。米国では、46型タッチパネルを搭載した自動販売機の製品化が進められているとする。
Samsung UDの価格は、46型ディスプレイが1パネルのシステムで85万円から。日本での年間販売目標は、商業施設や交通機関、医療機関などを対象に、9パネルで1システムとした50システムとしている。
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