PC市場の見通しは1年以上も重苦しい状況が続いたが、ようやく好転の兆しが見えてきたようだ。
市場調査企業Gartnerが米国時間6月25日に発表した予測によると、2009年第4四半期からPC市場は立ち直り始め、2010年には盛り返しが期待できるという。第4四半期の数字が好転するという見通しから、2009年の世界全体でのPC出荷台数は2億7400万台を見込んでいる。それでも2008年の出荷台数2億9200万台から6%の減少だが、一時想定された数字ほど悪くない。3月の時点でGartnerは、9.2%の減少と予測していたからだ。
Gartnerはまた、2010年に出荷台数は増加に転じ、10.3%増になると予測している。しかし、最悪期を脱したと確信するのはまだ早い、とアナリストは述べている。全体的な景気の先行きが不確かなことから、消費者はなおも購入を先延ばしにしている。
GartnerのリサーチディレクターGeorge Shiffler氏によると、消費者の購入意欲はまた戻ってくるが、その時期は早くとも2009年後半で、2010年から2011年にかけて回復していくという。また、「Windows 7」が一般向けに発売されても、期待されているほど大きな刺激をPC市場に与えることにはならない、とも述べている。
「Windows 7をめぐってかなり肯定的な見方が多いが、通常の季節的傾向から大きく逸れるほど市場がWindows 7のリリースに反応するとは考えていない」と、Shiffler氏は言う。「MicrosoftがWindows 7を売り込むために大規模なマーケティングキャンペーンを展開しないかぎり、消費者は普通に新しいPCを購入するか古いPCを買い替える際に、そのまま新しいOSを受け入れる程度のことになる、とわれわれは考えている。専門的なユーザーの場合は、やはりアプリケーションの対応を十分見きわめるまで少なくとも1年間は新OSの購入を差し控えると見ている」
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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