「Safari 4」の正式版--ベータ版からの変更点とパフォーマンス - (page 3)

文:Seth Rosenblatt(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2009年06月11日 07時30分

 AppleがSafariについて強く主張しているのは、現在市場で提供されている中で最速のブラウザであるということだが、その点については正しいといえるかもしれない。筆者は、2.53GHzのIntel 「Core Duo」プロセッサと3GバイトのRAMを搭載した「ThinkPad T400」を使用して、Firefox 3.5プレビュー版、Google Chrome 2、およびSafari 4で、WebkitのSunSpider JavaScriptテストとMozilla FoundationのDromaeoテストの両方を実行した。DromaeoテストではSafariが圧倒的にトップとなったが、SunSpiderテストではChromeが辛うじて勝利した。

 SunSpiderテストでは、Chromeが597.0ミリ秒(ms)を記録したのに対し、Safariは620.4msを記録し、Firefoxは比較的遅く952.2msという結果だった。DromaeoテストではSafariは実行回数が1秒あたり175.06回に達したのに対し、Chromeはどうにか67.92回/秒を達成し、Firefoxはこちらでも最下位で48.48回/秒だった。しかし、Chromeがリードしたのは2つのカテゴリのみで、そのいずれにおいてもSafariと同点だった。Safariは36のテストで確実にリードし、Firefoxは12のテストでリードした。

 こういったテストはバックグラウンドのコンピュータプロセス、使用するハードウェア、その他の要素にも左右されるが、その点を踏まえても、Safariが市場にある中で最高水準の速度を誇るブラウザであることは間違いない。しかし、Safari 4でも拡張機能は採用されていない。多くのFirefoxユーザーにとっては、そのことだけでブラウザを乗り換えない理由として十分だ。Internet Explorerでさえ、「Webスライス」と「アクセラレータ」の機能で、一定の拡張性をサポートしている。

 また、SafariがRAMを大量に消費するブラウザであることも変わっていない。2つのタブを開き、1つでDromaeoを、もう1つでSunSpiderを実行したところ、驚くほど大量のRAMが使用された。2つのテストを実行し終えた時点で500Mバイトを超えていた。同じ2つのテストを同じ条件で実行したGoogle Chromeでは約75MバイトのRAMが消費され、Firefoxでは120Mバイト必要だった。

 Safariのブラウザ市場シェアが約8.5%であることを見ても、AppleがSafariを、Windowsでの開発者向けツールにとどまらない、それ以上のものとして位置づけようとしていることは明らかだ。また、欠点はあるにせよ、より高速なJavaScriptエンジンの構築に成功した点は重視されるべきだ。

picture 3 ほかの多くのブラウザと同様、Safariのロケーションバーでもサイト候補が表示される。
提供:Screenshot by Seth Rosenblatt/CNET

この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ

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