Mozillaは、「Firefox 3.5」正式版の一歩手前のバージョンをまもなくリリースする予定だが、広範囲なテスト実施の予定日までに同アップデート版を準備することができなかった。
2009年5月に入ってMozillaは、5月29日をFirefox 3.5 RC1 Test Dayに定めていたが、これまでのFirefoxベータ版よりも安定したバージョンとなる予定である最初のリリース候補「RC1」は、その日までに完成しなかった。
Mozillaの品質保証チームに所属するAakash Desai氏は28日、「RC1はまだリリースされていないが、RC1から一部のマイナーな改良点のみが欠けた、最新のnightly(最新のソースコードをベースとするFirefoxのNightlyビルド)を用いてTest Dayは予定通り実施する」と述べた。Mozillaは、同ソフトウェアの広範囲なテストの実施を推進するために、「Litmus」プログラムを設けている。
広報を担当するMelissa Shapiro氏は29日、RC1は数週間以内にリリースされる予定だと述べたが、ある開発者は米CNET Newsに対し、2週間以内に完成させたいと考えていると述べた。
このFirefoxの新バージョンは当初、中規模のアップデート版であるバージョン3.1として開始した。しかし徐々に機能リストが増大したことから、Mozillaはバージョンを3.5に変更し、リリースを当初の予定よりも数カ月遅らせた。その間にMicrosoftは、「Internet Explorer 8」を、Appleは「Safari 4」のベータ版を、Googleは同社の新ブラウザ「Chrome」のアップデート版を次々とリリースした。
現行のFirefox 3.0.xからの変更点としては、ウェブサイトのJavaScriptプログラムを実行するエンジン「TraceMonkey」の高速化、今まで数年間画像で提供されてきたのと同じ方法によるオーディオとビデオコンテンツでのタグのサポート、ネットサーフィン中にコンピュータに何も痕跡を残さないプライベート閲覧モード、許可されたアプリケーションにユーザーの位置を認識させる位置情報特定技術のサポート、サーバとブラウザの間でデータを送受するためのビルトインのJavaScript Object Notation(JSON)技術、ウェブアプリケーションのユーザーインターフェースの妨げとなることなくブラウザが処理をバックグラウンドで実行できるようにするための「Web Workers」のサポートなどがある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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