Mozillaは、2009年初めには新バージョンの「Firefox 3.1」(開発コード名「Shiretoko」)をリリースする予定だったものの、大幅な変更点があったため、実際のリリース日は2009年半ばまで、ずれ込むことになりそうだ。
「Firefox 3.1 Beta 3」が先週リリースされた後、Mozillaは4番目のベータ版が計画されていることに加え、バージョン番号が3.5になることを明らかにした。
FirefoxのディレクターであるMike Beltzner氏は「現時点ではベータ版として5番目のリリースは計画されておらず、Beta 4の後には、リリース候補(RC)版のリリースへと移る予定である。当然ながら、準備が整い次第、速やかに正式リリースを行うという約束は守るつもりである」との声明を出した。
結局のところ、「Firefox 3.5」の正式版がリリースされるまでに、あと少なくとも2回のテスト版のリリースが計画されているということだろうか?MozillaのエバンジェリストであるChris Blizzard氏は米国時間3月13日、大まかなスケジュールをTwitterへの投稿で明らかにしている。「あと1回のベータ版リリースと、数回のRC版のリリースを経て、Firefox 3.5が正式に発表されることになるだろう。正確な日付は確定していないものの、おそらくは2〜3カ月後には正式リリースとなる見込みだ」と、Blizzard氏は語っている。
ソフトウェアの安定化を図るため、いくらかの新機能は搭載を見送ることにするのか、あるいは新バージョンに最新技術を搭載するため、いくらか開発期間の延長を図ることにするのかの決定を下すのは、常に容易ではない。Mozillaは、後者の選択肢こそ最善の決定であるとの判断を下した。
すでにBlizzard氏は、「(Firefox 3.5へと)バージョン番号が上がるものの、この提案はその莫大な作業量により、ShiretokoがFirefox 3の小さな段階的な改良という以上の印象を与えるためになされた。「TraceMonkey」、ビデオタグおよびプレイヤーサポート、データプライバシーにおけるユーザーコントロールの改良、ウェブレイアウトとレンダリングプラットフォームへの大幅な改善などが含まれるためだ」と、バージョン番号の変更を伝える公式ブログ上で記していた。
ブラウザ競争は総力戦の様相を呈しており、Microsoftはまもなく新たな「Internet Explorer 8」(IE8)をリリースする段階であるほか、Appleは「Safari 4」ベータ版をリリースしている。また、より高速なダウンロードとJavaScriptの高速実行を目指して、Operaも製品開発を進めており、GoogleはChromeを提供している。
Firefox 3.5における変更点としては、より高速にウェブベースのJavaScriptプログラムを実行可能になる点や、プライベート閲覧モード、サーバとブラウザ間でのデータ交換に用いられる、「JavaScript Object Notation(JSON)」のネイティブサポート、Flashを始めとする各種マルチメディア技術をパスするため、オーディオおよびビデオ再生機能を実装することなどが挙げられる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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