Mozilla Labs、新プロジェクト「Jetpack」をローンチ--次世代のアドオンを示す

文:Josh Lowensohn(CNET News) 翻訳校正:編集部2009年05月21日 13時28分

 Mozilla Labsは、「Jetpack」という新しいプロジェクトをローンチした。これにより、ユーザーがウェブサイトとやり取りする方法や、サードパーティーアドオンを管理する方法が劇的に変わるかもしれない。

 簡単に言うと、Jetpackにより開発者は、エンドユーザーにブラウザを再起動させる必要なくオンとオフを切り替えることのできるコードパッケージを作成することができるようになる。これは、「Firefox」の現行のアドオンシステムではできないが、「Greasemonkey」などのサードパーティーツールでは可能だった機能である。Greasemonkeyでは、どのスクリプトをアクティブにするかをユーザーが選択することができる。

Jetpack logo

 これにより、ブラウザがメジャーアップデートされる度に、開発者が作成したコードが古くなったり使えなくなったりするという、もう1つの悩みも解消される。これは何年もの間、Firefoxのアドオンを悩ませ続けていた問題であり、作成したエクステンションを使用可能な状態に保つには、開発者はそのエクステンションを作成したのがずいぶん昔のことであったとしても、微調整や変更を加え続ける必要があった。新システムの下では、インストール済みの任意のJetpackアドオンが動作し続ける。少なくともそういう約束になっている。

 Jetpackの紹介ビデオ(以下に掲載)の中で、Mozilla Labsにおいてユーザーエクスペリエンスを統括するAza Raskin氏は、同ツールの機能を紹介している。最初の部分では、簡単な広告遮断ツールとして動作し、ユーザーがオンとオフを切り替えることによって、広告主らが提供する特定のページ要素がブラウザにロードされないようにすることができることが示されている。後半部分で同氏は、開発者がJetpackモジュールにどのようなコードを組み込むかによるが、カスタムコードによって他のページ要素に同様の操作を施す方法を披露している。

 アップデート時に再起動や中断の必要がないということ以外に、Jetpackにおける最も興味深い点は、サイト上の表示と、そのコンテンツとやり取りする方法についてユーザーがこれまで以上に細かく制御することができるようになるという点である。また「Ubiquity」(Mozilla Labsの別のプロジェクト)と同様に、ユーザーがJetpackコントロールを含むサイトを訪問するや否や、これらのアドオンがすぐに使用できる状態になっているようであり、つまり、ユーザーに見つけてもらうためにアドオンディレクトリの中でそれを推奨するという必要もない。

 Raskin氏は、同プロジェクトはバージョン0.1であるため、まだ少し不安定であると述べている。Jetpackの開発者向けサイトで、いくつかのコードサンプルを試すことが可能になっている。

Mozilla Labs Jetpack - Intro & Tutorial from Aza Raskin on Vimeo.

この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ

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