Microsoftは、同社のIPテレビ(IPTV)ソフトウェア「Microsoft Mediaroom」について、より小規模な電話会社にも導入しやすくするため、サーバ仮想化技術を新たに取り入れた。
Microsoftは米国時間5月27日、Mediaroomにおける新たな仮想化機能を発表した。同社によれば、この新技術により、フルIPTVサービスの提供に必要なハードウェアの量を大幅に削減できるという。
これは、小規模なサービスプロバイダーにとって大きな意味を持つ。こうした事業者は、従来のMediaroomプラットフォームに必要なサーバの運用費をまかなえないことが多いからだ。Microsoftの発表によれば、今回の仮想化サービスを使うと、最大3万人の加入者に対し、10台未満の物理サーバで数百ものテレビチャンネルや無数の動画をオンデマンドで提供できるという。
Mediaroomは、IP技術を使用してテレビ放送やビデオオンデマンド(VOD)サービスを提供するサービスプロバイダー向けのソフトウェアスイートだ。
AT&Tは、MicrosoftのIPTVプラットフォームMediaroomを使用している最大のサービスプロバイダーだ。同社はMediaroomソフトウェアを使用して、IPTVサービス「AT&T U-verse」を提供している。AT&Tによれば、2009年3月末時点でのU-verse加入者は130万人を上回っている。世界全体では約20のサービスプロバイダーがMediaroomを使用し、300万人以上のIPTV加入者が同サービスを利用していると、Microsoftでは述べている。
Microsoftの関係者によれば、現在Mediaroomの顧客であるノースダコタ州の地域系電話会社Reservation Telephone Cooperativeが、最初に新たな仮想化技術を利用するサービスプロバイダーになる可能性が高いという。
Mediaroomが使用する仮想化技術は、「Windows Server 2008」の一部として提供されるハイパーバイザ方式のサーバ仮想化技術「Windows Server 2008 Hyper-V」がベースになっている。Hyper-Vにより企業は、単一の物理サーバ上で複数の仮想サーバを運用できる。仮想化ソフトウェアを運用する利点は、メモリやディスクアクセス、処理能力などの物理的なリソースを異なる仮想サーバ間で共有できる点にある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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