Microsoftは、「Internet Explorer」の「Windows」へのバンドルが独占禁止法に違反するかどうかを審理する欧州委員会(EC)の聴聞会での口頭弁論を中止した。
Microsoftは米国時間5月21日、聴聞会を取りやめたことを明らかにした。この聴聞会は、ECの規制当局が1月にWindowsとInternet Explorerの抱き合わせは反競争的行為にあたるとの裁定を下した後、Microsoftが要請したものだ。聴聞会では、EC関係者が、Microsoftの口頭弁論を聞くことになっていた。
Microsoftの法律副顧問であるDave Heiner氏が投稿したブログ記事によると、Microsoftは、一部のEC関係者が出席できないことを理由に、聴聞会の中止を決定したという。
「私たちは口頭弁論で自らの主張を述べる機会を望んでいるが、最も重要なEC関係者や競争政策関連の国家当局者の多くが出席できない状況では、聴聞会を開く意味がない」とHeiner氏は書いた。「従って、私たちは不本意ながら、6月3〜5日の聴聞会を取りやめにするとECに通知した」(同氏)
Microsoftの聴聞会の実施予定日は、チューリッヒでInternational Competition Networkのイベントが開催される日と重なっている。このイベントには、ECの競争政策幹部数名が参加する予定だ。
しかし、ECの競争政策担当のスポークスマンであるJonathon Todd氏は5月22日、ZDNet UKに対し、ECは、競争政策担当委員長であるNeelie Kroes氏を聴聞会に出席させるつもりだったと述べた。
Todd氏によると、「聴聞会が予定通りに実施された場合、ECは委員長のNeelie Kroes氏という競争政策担当の最高責任者を出席させる」ことになっていたという。同氏は、聴聞会では、Microsoftに文書での言い分を口頭で繰り返す機会を与えることになっていたが、同社が新たに提出できる証拠は何もなかったはずだと付け加えた。
Heiner氏によると、Microsoftは別の日に口頭弁論をすることを求めたが、その要求は却下されたという。「ECの聴聞会関係者は、Microsoftが聴聞会を求める要求を取り下げたと考えた」とHeiner氏は付け加えている。Todd氏は、Microsoftが要求を取り下げた現在、ECによる同社の文書を検討するというのが次の段階だと述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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