新製品の消費者モニターになって発売前の製品を利用してみたいと思うか聞いたところ、「利用したい」とした人は59.4%とほぼ6割。女性では64.1%と約3人に2人が、50代では7割近い人がモニターを希望しており、多くの人が消費者モニターになりたい意向を示した。
モニター希望者に、なぜ消費者モニターとして製品を利用したいのか、最も大きな理由をひとつ答えてもらった。「新製品を利用できるから」が71.3%にのぼり、2位の「新製品を評価したいから」の16.8%を54ポイント引き離しトップ。「高額商品が利用できるから」「新製品の使用レビューを発信したいから」などは数%にとどまった。
利用したい製品カテゴリーを複数回答形式で聞いたところ、「パソコン」が最も人気が高く、男性では80.4%、全体では 71.9%。次いで「デジタルカメラ」67.5%、「その他デジタル家電」59.4%、「テレビ」59.1%、「食品・飲料」48.1%、「白物家電」 39.7%、「ゲーム機・ソフト」37.4%、「健康食品」27.8%、「化粧品」26.7%の順で、女性では「食品・飲料(61.4%)」「化粧品(45.8%)」、10代では「食品・飲料(64.2%)」、「ゲーム機・ソフト(62.3%)」を利用したい人が多かった点が目立った。
調査結果から、現在の商品選択においては利用者の製品レビューが大きな影響力を持ち、自分でもモニターをしてみたいとする消費者意欲が高いことが明らかになった。こうした現状を受けてか、メーカー側に「モニター提供によるニーズのキャッチ」に力を入れる動きが見られる。
著名なところではカシオのデジカメ「Exilim」シリーズやNECのマイクロタワーPC「VALUESTAR G タイプR Luiモデル」など、多様な業種で展開されており、モニターレビューを集めたサイトも活況のようだ。
4月14日にはシャープがMebiusの製品サイトに新ノートPCのモニター募集を掲載した。こちらはモニター募集が総数100名と、パソコンとしては異例ともいえる大規模だったため大きなニュースとなり、早々に受付予定の1万人に達した模様だ。そこで、シャープ担当者に、モニター募集の意図をインタビューしてみた。
■ シャープ担当者からのコメント
新製品は、今までにない機能を搭載しています。そのメリットや使いやすさを、実際に使っている人から集めた情報を、迅速に発信していくため、新製品の発表前から、モニターを募集したのですが、その反響の大きさに驚いています。今回のモニター募集により、「利用者からの声」をいち早く、より多くの方に届けたいと思っています。
また、さらに、利用者の方からの「こんなことにも使えるよ」という報告や「こんな機能があったらいい」という声をいただき、ソフトや次の製品に反映させていきたいと思っています。
● シャープ「Mebius 新ノートPC モニター募集予告サイト」(募集は締め切られています)
このような取り組みは消費者にとってもメリットが大きく、まさに「win-win」の構図ではないだろうか。「利用者からの声」に耳を傾けようとする企業が、高く評価される時代になってきているようだ。
調査はブロガー向け情報サイト「ブロッチ」などネットマーケティングを展開する株式会社アイシェアが、同社の提供するサービス会員をパネラーとして行った。
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