One Laptop Per Child(OLPC)プロジェクトは、「XO」ノートPCのハードウェア変更において、VIA Technologiesのプロセッサに乗り換える予定である。
OLPCのハードウェアデベロップメント担当バイスプレジデントであるJohn Watlington氏は米国時間4月17日の声明で、XOマシンの第1.5世代は最初のモデルと同じデザインになる予定だが、「VIA C7-M」プロセッサを使用する予定であると記した。開発途上国の教育市場向けXOは現在、Advanced Micro Devices(AMD)の「Geode」プロセッサを搭載している。
Watlington氏は、「今回のデザインの目標は、デザインと外観は変えずに内部システムの全般的なアップデートを提供することにある」と書いた。「既存のソフトウェアとの互換性を最大限に高めるため、この変更は、VIAのチップセットを使用しながら、x86プロセッサの利用を継続するためのものである」(Watlington氏)
OLPC会長のNicholas Negroponte氏は17日、ZDNet UKに対してXOマシンの第1.5世代は2009年11月に登場する予定であると述べた。同氏は、Via製チップへの乗り換えが発生したのはAMDが省電力プロセッサの製造を打ち切ったためであると語った。
Watlington氏は、この変更が「Gen 2.0」プロジェクトとは別個のものであると述べた。「Gen 2.0」は、x86ベースの代わりにARMベースのプロセッサに乗り換えるプロジェクトである。Negroponte氏は、最初の「XO 2.0」が2011年初めにローンチされる予定であると述べた。
第1.5世代XOへの変更で、XOのメモリは256MバイトからDDR2 SDRAMの1Gバイトに増強される予定。同機種のフラッシュストレージは1Gバイトから4Gバイトに増え、8Gバイトのオプションの予定もある。
Watlington氏は、VIA C7-Mのクロック速度が400MHzから1GHzの範囲のため、消費電力は1.5Wから5Wの範囲になるだろうと述べた。このプロセッサは、新型の「VIA VX855」チップセットの一部としてXOに組み込まれ、このチップセットはXOのオーディオおよびビデオ性能も向上させるだろうと、同氏は付け加えた。
Watlington氏は、第1.5世代XOは既存のディスプレイを使用する予定である一方、OLPCがディスプレイ製造企業Pixel Qiと輝度と効率性の改善に取り組んでいると記した。同氏は、この新型マシンが新しいハードウェアをサポートするためにOLPCソフトウェアのアップデートを必要とすることも述べた。
Watlington氏は、この新型マシンの初期バージョンが5月の終わりにドライバ開発のためにリリースされる予定で、また、「8月末前後に」ソフトウェア開発とテストのためにさらに多くのプロトタイプが公開される予定であると述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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