ミクシィ株がストップ高--新事業への期待感から再成長局面へ

 ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)運営のミクシィが4月20日、値幅制限いっぱいのストップ高に買われた。業績成長率の鈍化が顕著化しており、株価の値動きも鈍くなっていた。これまで、材料への感応度も鈍くなっていたミクシィ株がようやく動き出した。

 ミクシィは2009年3月期業績を売上高120億円、経常利益38億円と計画している。経常利益の伸び率は前期の単独実績比で0.9%増。海外展開や課金ビジネスなど新事業への先行投資を考慮しても、市場が成長を続けるインターネットサービスセクターの中核銘柄としては物足りない数字だ。

 市場は2010年3月期の成長率回復を期待していたが、4月8日付日本経済新聞で観測が報じられた数字は、またもや横ばい圏。連結経常利益は2009年3月期計画並みの38億円前後になりそうだとしている。会員数増加で広告収入は拡大を続けるが、引き続き新事業開発費が利益の足を引っ張るほか、広告宣伝費も増加する。

 同じくSNSを運営するグリーは再度の計画上方修正を発表。グリー株はミクシィ株を上回る評価を受けており、日本最大の会員数を誇るミクシィの株式市場での存在感は低下していた。

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