アイ・ティ・アール(ITR)は4月20日、国内ネットワーク・アプライアンスの市場規模および動向の調査結果をまとめたレポート「ITR Market View:ネットワーク・アプライアンス市場2009」を発表した。WAN高速最適化機器市場が大きく伸びているという。
レポートによると、2008年度の国内WAN高速最適化機器市場は出荷金額ベースで前年比26.5%増の43億円となったという。WAN高速最適化機器の専業ベンダーであるリバーベットテクノロジーが大きく売り上げを伸ばし、2位以降との差を広げて首位(シェア27.9%)を維持した。
2位はルータやスイッチなど幅広い製品をもつシスコシステムズ(11.6%)、3位はNECとジュニパーネットワークスが同率(10.5%)で並んでいる。データセンターの統合化に伴い、遠隔地間のデータ転送量は増加傾向にあることから、ITRではWAN高速最適化機器市場は今後も高い伸びが続くと予想している。
同社のシニア・アナリストである甲元宏明氏は、「国内企業はWAN高速最適化機器をデータセンター間でのリカバリ用途で活用することが多く、事業継続計画(BCP)のような経営上の重要施策は景気低迷状況下でも実施される可能性が高い。このため、2009度もWAN高速最適化機器の需要は高い伸びを示すと考えられる」とコメントしている。
なお、このレポートは、企業向けルータ、企業向けスイッチ、レイヤ4-7スイッチ、WAN高速最適化機器、企業向け無線LANの5分野のネットワークアプライアンス製品についてまとめている。
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