再びAppleは、予想を超える売り上げを発表することができるのであろうか?
Appleが米国時間4月22日に行う予定の決算発表は、IT業界でも大いに注目されていることだろう。これまでのところ、Appleは、ほとんどの他の企業を襲った不況の嵐の中でも、驚くほど好調な舵取りを進め、好業績を発表してきた。Appleの株価は、また今回も順調な四半期決算になるとの投資家の期待を受けて、3月中に24%の上昇を記録した。いまや重要なのは、次に何が待ち受けているのかという点である。
証券アナリストは、Appleが、2009会計年度第2四半期(2009年1-3月期)に、79億ドルの売り上げを記録し、1株当たりの利益は1.09ドルになるとの予測を出している。これに対し、Appleは、第2四半期のガイダンスとして、78億ドルの売り上げと、1株当たり利益が90セント〜1ドルという数値を発表していた。
Appleが、アナリストの予測通りの決算を発表すれば、売り上げは前年同期比で6%増となり、1株当たりの利益は6%減となる。今回の経済不況を免れることなど、だれにもできないということが証明されることになるかもしれない。しかしながら、Appleの財務業績に詳しい人ならば、だれもが知っていることだが、同社は、一般の予想を下回るガイダンスを発表しておいて、そのガイダンスを、実際の90日後の決算発表時に劇的に塗り替えるという点でも有名である。
Appleは、またもや22日に、このいつものトリックを見せてくれるのだろうか?過去3カ月にわたって、同社が主要な3部門で記録してきた点から判断するに、Appleは、今回も好決算を発表する可能性が高い。この点は、1月にAppleの最高執行責任者(COO)であるTim Cook氏が、2008年10月の時点よりも、さらに自信を持って、今後の業績を展望したことにも裏付けられるだろう。とはいえ、Appleが、当初の予想を上回る決算発表を行うのを見るのに慣れているブロガーおよび投資家らを、十分に満足させられる結果とはならないのかもしれない。
Piper Jaffrayによると、Appleは、第2四半期中に、わずかながら前年同期よりも少ない、およそ220万台のMacを販売したとの予測が出されている。3月には、iMacの新モデルが投入されたものの、1月と2月の低調なMacの販売を相殺するには遅すぎたようである。また、米国内の景気失速の影響も相まって、Appleは、ここ最近では珍しく、好調だった米国市場でのシェアを落とすことになった。
だが、Piper Jaffrayの予測値には、オンライン販売台数が考慮されておらず、IDCが出した予測値には、米国外での販売台数が加味されていなかった。Macは、第1四半期(2008年10-12月期)中に、米国内市場を上回る勢いで、米国外での販売台数が急速に伸びており、この傾向が、引き続き第2四半期にも見られる可能性がある。一方、市場では、低価格のネットブック人気が急上昇中であるものの、Appleは、この製品カテゴリへの進出は拒んできたという側面もある。
一般的に年初の3カ月間は、年末のホリデーショッピングシーズンの後を受けて、iPod部門の売り上げは落ち込む傾向がある。Appleは、「iPod shuffle」の新モデルを発売したものの、iPodの総販売台数(平均販売価格に関するデータを含む)の情報からは、この新デザインのiPod shuffleが、どれほど消費者の興味を引くものとなったかを読み解く助けになるだろう。
Piper Jaffrayは、第2四半期中に370万〜440万台のiPhoneが販売されたとの予測を出している。これは、ホリデーシーズンが含まれた前四半期よりも下落しているが、この時期の傾向からして、iPhoneの販売台数が低下するのは、それほど驚くべきことではない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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