Appleはこれまで、コンピュータや家電のメーカーの中では優等生的な存在だった。だが今、そんなAppleの良い時代も永遠には続かないことをうかがわせる、少なくとも兆しのようなものが表面化している。
市場調査会社のNPD GroupがThe Wall Street Journalに発表したレポートによると、2008年11月のPC業界全体の売上高は前年同期比2%増だが、Mac製品の売上高は前年同期比1%減だったという。
Appleはここ最近、業界全体のPC販売を先導する役割を果たしてきた。実際、少なくとも11月のノート型PCの販売では引き続きそうした名誉を保っている、とThe Wall Street Journalは報じた。だが、NPD Groupが発表したデータは、デスクトップ型PCのMac製品は売上高が35%減少し、Appleは深刻な打撃を受けていることを示した。
2008年12月上旬に発表されたブラックフライデー(感謝祭の翌日にあたる金曜日)のレポートは、消費者が厳しい経済情勢を懸念する中でも、小幅な値引きの効果もあってAppleが比較的好調だったことを示していた。
Mac製品と他のPCとの価格差が、NPD Groupが指摘する11月の販売減の主因だった可能性が高い。The Wall Street Journalは、消費者が「価格に敏感になっている」点について、Piper JaffrayのGene Munster氏など、複数のアナリストの言葉を次のように引用している。
(Hewlett-Packard)やDellのようなAppleのライバルは、2008年のホリデーシーズンに例年よりも数週間早く値引きを開始し、一部の製品については50%も値下げした。Munster氏によると、2007年12月以降、Windows搭載PCの平均価格は35〜45%低下しているという。これに対して、AppleはPCに関しては5〜10%の小幅な値引きしか行っていない、とアナリストたちは述べた。
だが、引用元のアナリストたちは、Appleの全体的な売上予測についてはおおむね楽観しているようだった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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