Appleの態度はかなりはっきりしている。Leopardに付随するエンドユーザーライセンス契約は、このOSをAppleのラベルが貼られたコンピュータ以外にインストールすることをユーザーに禁じている。一方Psystarは独占禁止法を持ち出した試みが失敗に終わった後、AppleはMac OS XをAppleのハードウェア上で稼働させるよう要求することにより、Mac OS Xの著作権を乱用しているとの主張を試みている。
法律面における変化はこの数カ月ほとんどないが、Psystarがコンピュータビジネスの性質にどのような変化をもたらしたか、またはもたらさなかったかを振り返り検討することは無駄ではないだろう。まず、PsystarはAppleのMacビジネスに大きな損害を与えているようには見えない。
確かにデスクトップ型Macの出荷台数は2008年3月から減少しており、2008年3月を期末とする四半期の85万6000台から、2008年12月を期末とする四半期には72万8000台に落ち込んでいる。しかしAppleとアナリストは、この減少には3つの大きな要因があると見ていた。すなわち、「iMac」のラインアップが古くなったこと(2009年3月に刷新)、コンシューマーの好みがデスクトップからノートブックに移っていること(Appleのノートブックの出荷台数は前述の期間中17%増加)、2008年後半に経済不況が一般に定着したことだ。
Psystarが売上高を公開する予定はないが、Pedraza氏によれば、現在までの売り上げは同氏の予想を超えているという。同氏は、Psystarは今もノートブックの発売を計画中だと述べているが、これはフルサイズのノートブックではなく、むしろネットブックに近いものになるだろうとほのめかした。
Psystarが成し遂げたのは、Appleが設計していないMac OSコンピュータでも十分なエクスペリエンスを提供できるということを証明したことだ。米CNETは2008年4月にOpen Computerを最初に注文したうちの1社で、筆者はそのときからこのマシンをメインの仕事用システムとして使い続けているが、ほとんど問題は起きていない。
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