Microsoftは、設置から3年あまりとなる研究部門Microsoft Live Labsの規模を縮小することを決めた。Live Labsを離れるメンバーは、同社のオンライン関連の各部門へ異動する。
Live Labsは、3年ほど前にYahooからGary Flake氏をリーダーに迎え、いわば鳴り物入りで設置された。
そのFlake氏はリーダーとして引き続きLive Labsに残る。Live Labsの人員はおよそ半数になる。検索やウェブ体験について範囲を限定し、「Deep Zoom」などナビゲーションや構造からのアプローチを進めていく。Live Labsを離れるメンバーは、同社のモバイル部門、オンラインサービス部門などに配置換えされる。Microsoftの広報担当者Stacy Drake氏によると、この異動で人員削減が行われることはないという。
「既存のプロジェクトを加速させるため、Live Labsの才能を必要としている製品チームへ、そのままの形で移るチームもある」と、Drake氏は述べている。今回の決定は、米国時間4月6日に同社従業員に伝えられた。
Microsoftの方針変更の一因は経済情勢だった、とDrake氏は言う。
「その影響はあった」(Drake氏)
Microsoftのサンドボックスは、どうやら現在の経済状況下では少し大きすぎたようだ。
Live Labsには興味深いプロジェクトがいくつかあった。「Photosynth」や「Seadragon」のほかにも、リスト共有サービス「Listas」や、ウェブ版クリップボード的なサービス「thumbtack」など、比較的知られていないものがある。
Flake氏はLive Labsの立ち上げの際、Live LabsではMicrosoftのソフトウェア開発の高速化に貢献することを目指すと話していた。
「ソフトウェア業界は歴史的に、製品サイクルが数カ月とか数年とかになってもかまわない業界となっている。Microsoftでも、事業プロセスのなかにこうした部分がある」と、Flake氏は語っていた。
Live Labsの縮小については、paidContent.orgが最初に取り上げた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」