USENのGyaOにとってYahoo!動画は、ブランド力を武器に後発で追いかけてきた最大の競合相手だった。公式動画コンテンツの配信を手がけるGyaOとYahoo!動画がシェア争いをしている間に、Googleの「YouTube」やニワンゴの「ニコニコ動画」など、投稿型動画サイトが存在感を高め、一気に業界のメーンとなってしまった。事業赤字に苦しむUSEN、インターネット動画コンテンツの主流からはじき出されてしまったヤフーは、ともに事業方針の見直しを迫られていた。
4月8日の株式市場ではUSEN株が急騰。独自での事業推進が限界に達していたGyaOに対し、ヤフー主導での立て直し期待が高まった。一方のヤフーも、取引終了時には全般相場の軟調に引きずられてマイナスとなったが、取引開始時は買い注文を先行させていた。Yahoo!動画も、コンテンツの拡充と広告価値の上昇など、中・長期的なメリットが大きい提携になると評価されている。
ただ、USEN株の中期的な見通しについては、悲観的なものが多くを占めている。成長力の高さが評価される新興市場にあって、成長事業と位置付けていたGyaOの主導権を手放したUSENへの評価が今後も高まっていくとは考えづらいようだ。
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