風力、太陽光などの自然エネルギーまたは、再生可能エネルギーによって発電された電気や、これを選んで購入するしくみを「グリーン電力」という。近年、環境問題への取り組みが高まっているが、グリーン電力の知名度や参加意識についてはどうだろうか?20代から40代のネットユーザー404名に調査、回答を集計した。
グリーン電力について「内容まで知っている」のは17.3%。「名前だけ知っている(33.7%)」と合わせると51.0%がグリーン電力を知っているとした。知っている割合は女性(41.0%)より男性(60.3%)が多く、19.3ポイントの差がみられた。また、内容まで知っているとした数値が高かったのは30代(23.5%)で、20代(54.0%)では「まったく知らない」人が半数を超えた。
「グリーン電力基金」というものがある。毎月、寄付金を電気料金とともに支払うと、電力会社がこれと同額の基金を地域のグリーン電力導入のため寄付するものだ。この説明と、一口100円〜500円(地域により異なる)ほどの金額で参加できる点を提示したうえでグリーン電力基金に参加してもいいと思うか聞いたところ、全体の43.6%が参加してもいいと回答。
意外にも、グリーン電力を知っている人が多い男性では参加してもいいとの回答が36.8%と少なく、半数以上がグリーン電力を知らない女性(50.8%)と20代(50.7%)に高い参加意欲がみられた。20代では二口以上参加してもいいとした人も10%以上存在し、グリーン電力を知らない人にもどんなものかを説明すると、協力してくれる可能性があることがわかった。
また、グリーン電力基金への参加意欲はPCを「仕事で使用する」人(47.6%)と、「仕事でもプライベートでも使用する」人(46.6%)で高く、「プライベートで使用する」人(37.3%)、「使用しない」人(24.0%)では低めの数値となった。一方、エコバッグを「持っている」人は48.9%が参加してもいいと回答したが、「持っていない」人では16.9ポイント低い32.0%だった。
PCの使用状況、エコバッグ保有の有無は、グリーン電力に対する関心と無関係とはいいきれないようだ。企業にグリーン電力を利用して欲しいと「思う」のは全体の86.9%だが、PCを「使用しない」人では68.0%と他より望む声が少なかった。
エコバッグ所有別でもその傾向はあり、エコバッグを持っている90.6%もの人が企業にグリーン電力を利用して欲しいと思っているのに対し、エコバッグを持っていない人では11.7ポイント低い78.9%にとどまった。
なお、グリーン電力を利用している企業で知っているのはどこか自由回答形式で答えてもらったところ、「ソニー」「シャープ」「パナソニック」「トヨタ自動車」「野村ホールディングス」「アサヒビール」「J−WAVE」「三洋電機」「ヤマダ電機」「羽田空港」「ミクシィ」などの名前があがった。
多くの人が企業に利用して欲しいと望んでいるグリーン電力。「エコと企業イメージに関する意識調査」でも、70%近くが企業のエコ活動が消費する際の選定理由に影響すると回答している。企業の環境活動は、企業イメージや消費動向に大きく関わっているといえそうだ。
関連調査:エコと企業イメージに関する意識調査
調査はブロガー向け情報サイト「ブロッチ」などネットマーケティングを展開する株式会社アイシェアが、同社の提供するサービス会員をパネラーとして行った。
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