現在パブリック・ベータ版として提供されているiWork.comは、簡単に言えばオンラインドキュメント共有サービスである。
閲覧やファイルのダウンロードに対応するが、編集をオンラインで行うことは(現状は)できない。すでにGoogle DockやZohoなどのオンラインドキュメントサービスが充実している中では物足りなさがある。しかし、今までiWorkを使ってきたユーザーとしてみれば、これは重宝するサービスになるだろう。
使い方は簡単だ。iWork'09の各アプリで文書を作り、「共有」メニューから「iWork.com」を選択すると、メールアドレスとタイトル、メッセージを入力するダイアログが現れる。入力を済ませて「共有」ボタンを押すとアップロードされ、自分と共有先にメールで通知される仕組みだ。
メールを受信した人がアクセスすると、Macの「プレビュー」アプリのように、ページのサムネイルとページ本体が表示され、制作したドキュメントが再現される。もちろんiPhoneでiWork.comの共有メールを受信した場合でも、iPhone上で文書の閲覧に対応できる。
従来のiWorkファイルはMacでしか開けず、作成者はPDFやMicrosoft Officeの各形式に変換する必要がある。そしてファイルをメールに添付して、相手のメールボックスの容量制限を気にしながら、届いたかどうか確認する。その作業に比べれば、ワンタッチで相手に確実に見える状態でドキュメントを届けられるiWork.comは、文書共有に一手間も二手間も減らしてくれる。
ウェブ上では閲覧しかできないが、手元のiWorkの各ソフトをアップロードする際に、PDF、過去バージョンのiWork形式、Microsoft Office形式に変換してしてくれるので、Microsoft Officeしか持っていない相手でもそのファイルをダウンロードできるのだ。
そしてオンラインで文書本体を編集できない代わりに、文書全体、あるいは各ページの任意の場所に、付箋のようなメモを残すことができる。そしてメモにはリプライ機能があり、文書の特定の部分に関するディスカッションにも対応できる。
今まではドキュメントを作るだけで完結していたアプリケーションが、iWork.comによってドキュメントを共有する、ドキュメントをもとにディスカッションをする、というコミュニケーションの領域にまで踏み込んできた。
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