ラスベガス発--ソニーが当地で米国時間3月2日の夕方に開催した年次製品展示会は、カメラ部門を除いて、ほぼ閑散としていた。
Consumer Electronics Show(CES)の2カ月後に同じラスベガスで開催されてきたソニーの「line show」は、同社がその年に実際に売り出す製品を見るために集まる技術ジャーナリストやガジェット評論家で埋めつくされるのが常だった(ソニーは例年、この自社イベントでその年に新発売する製品の大半を披露するため、CESでは控えめにしている)。
だが、2009年は違った。それには2つの要因があるようだ。ソニーは2009年1月のCESで、全出展企業の中で最大のステージを用意した。ナイトの称号を持つ最高経営責任者(CEO)のHoward Stringer氏は、注目を集める基調講演の大役を与えられ、日本の大手家電メーカーのソニーはそれを十分に活用した。ソニーは、ノートPCの「Pシリーズ」、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ搭載の「ウォークマン」、フラッシュメモリ搭載の小型ビデオカメラ、人の動きを検知するテレビなど、新製品を次々に発表した。そのため、この3月2日の展示では、すでに市場に出ている製品が大半を占めていた。
また、今回のイベントの取材に送り込まれたジャーナリストの少なさから判断するに、たぶん不況の影響もあるのかもしれない(宿泊料は実に手ごろだったが!)。実のところソニーは2009年、写真関連見本市「Photo Marketing Association」(PMA)と同じタイミングでline showを開催したので、理屈としてはPMAの人波に家電レポーターがプラスされ、大勢でごった返すはずだった。だが実際は違った。PMAとの同時期開催に加え、例年は一日がかりのイベントだったline showが、今年は2時間半のプログラムに短縮された。ソニーの幹部陣の出席も例年より少なかった。
それでもソニーは、PMAを意識してカメラを大量に披露した。ほかにも、テレビの新しい製品ライン「Wシリーズ」、安価なBlu-rayプレーヤー、新しいホームシアターシステム、各種のヘッドホン、変わった外見の携帯型CDラジオプレーヤーが展示された。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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