EU規制当局、VoIPの傍受捜査を模索--Skypeの協力も取りつけ

文:David Meyer(Special to CNET News.com) 翻訳校正:編集部2009年03月02日 16時11分
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 欧州司法機構(ユーロジャスト)は、犯罪者がSkypeを利用して当局の捜査を免れているとする声明を発表していたが、このほどこの見解を大きく変更した。同機構は、欧州連合の加盟国間の司法協力を調整する機関。

 同機構は現地時間2月20日、「Skypeなどのインターネット電話システム(VoIP)の通話に関する捜査の調整や協力で中心的役割を果たす」と発表した。声明は、同機構の役割はさまざまなデータ保護ルールや市民権に配慮しつつ、インターネット電話システムを傍受する際の技術的および司法的な障害を解消することであり、これはイタリア反マフィア局の求めによるものだとし、次のように説明した。

 同日の声明には「Skypeで使用されている暗号システムは秘密とされ、同社は当局への開示を拒んでいる。一方、捜査における傍受への依存度は近年高まっており、ミラノの関税警察と税務警察はSkypeを問題視してきた。実際、コカインの密売人と疑わしき人物が共犯者に薬物2kgの運搬の詳細はSkypeで話すと告げているのを傍受している」

 この声明に対して、Skypeは直ちに強く反応し「この不正確な声明を発表するまでに、欧州司法機構は何の事前連絡もしてこなかった。しかし、同機構に協力する用意があることに変わりはない」とした。

 同声明は「インターネット電話の捜査を調整」と題されていたが、25日になって「インターネット電話の捜査調整について要請を受ける予定」と題する声明に差し替えられ、イタリア反マフィア局は公式にはまだ司法調整を求めていないことが明確になった。

 同機構の広報担当者はZDNet UKの取材に対し、27日、インターネット電話の傍受による捜査は「数週間ないし数カ月以内に」正式導入されるだろうと述べた。

 新しい声明は、同機構とイタリア司法当局が2006年9月から会議を重ねてきたこと、また次のように記してSkypeも同席していたことを初めて明らかにした。

 「Skype S.A.の代表者も会議に招かれ、同席した」と、新しい声明には書かれている。「会合ではSkypeの関係者からは積極的なメッセージが得られ、深刻かつ国際的な組織的犯行と戦う法執行当局に協力すると約束してくれた」(同声明)

 Skypeは26日、声明の差し替えを歓迎した。「欧州司法機構が以前の声明を改訂し、われわれの法執行当局への協力姿勢を認識してくれたことを嬉しく思う。Skypeは法的、技術的に可能である限り、協力するつもりである」

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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