IDC Japanは2月26日、2008年の国内ソフトウェアの市場規模、および2009年から2012年までの予測を下方修正した。2008年下半期における原油高騰、金融危機、円高などの影響から製造業、金融業を中心に新規ライセンスの出荷に影響がでたためだという。
これまで、ソフトウェア市場は既存顧客向けの保守料金売上が計上されることから、景気の影響を受けにくいとIDC Japanでは考えていた。しかし2009年の国内ソフトウェア市場は、出荷が低迷するサーバや、コンピュータの導入に連携するソフトウェア、長期の導入期間を要するソフトウェアに対する積極的な投資が控えられる傾向が強いという。IDC Japanでは2009年の同市場は前年比0.3%減になるとみている。
今回の発表では、コンシューマ向けソフトウェアやERM/CRMアプリケーションなどの「アプリケーションソフトウェア」、情報/データ管理ソフトウェアなどの「アプリケーション開発/デプロイメントソフトウェア」、システム/ネットワーク管理ソフトウェアなどの「インフラストラクチャソフトウェア」の3分野についても、それぞれ下方修正された。
まず、2008年のアプリケーションソフトウェアの国内市場規模は前年比1.8%増の7823億円にとどまった。2009年は同0.8%減になる見込み。2008年から2012年までの平均成長率は2.1%で、2012年でも8549億円程度にとどまる見込みという。
アプリケーション開発/デプロイメントソフトウェアでは、2008年の国内市場規模が前年比1.0%増の4413億円となった。2009年は同1.8%減となる見込み。2012年の国内市場規模は4662億円という。
また、2008年のシステムインフラストラクチャソフトウェア市場の国内市場規模は前年比4.8%増の8382億円で、2009年は同1.0%増となる見込み。2012年の市場規模は9791億円程度となる。
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