コミュニケーションサービスTwitterは、かねてより人気をビジネスに変えようと取り組んでいる。検索が利益につながることは、すでにGoogleが証明済みだ。そんな中、Twitterが検索機能を前面に押し出そうとしている点は注目に値する。
Twitterは、同ウェブサイト上に独立の検索ページを設けていた従来のシステムに代え、Twitter.comのメインページ上で検索を利用可能にする試験を開始した。Twitterの共同設立者のBiz Stone氏は、米国時間2月18日付けのブログ投稿で次のように述べている。「われわれは、検索とTrendsの機能をごく限られた数のアカウントのサインイン用ホームページ内に設置した。目的は、正式リリース前に、ユーザーがどのように利用するかを把握すること」
Googleはこれまで、Google Newsのエントリを検索結果として表示させたり、数時間前に立ち上げられたばかりの新しいサイトがGoogleインデックスに含まれるようにするなど、検索技術の応答性を向上させるためにさまざまな対策を講じてきた。その一方で、Twitter検索は、Google検索に比べてはるかに限定的ではあるものの、その時々の人々の関心が検索結果に強く反映する。これは、最新のトレンドをつかもうとする広告主にとっては有効な手段となりうる。
検索分野の権威者であるDanny Sullivan氏は、Twitter検索を気に入り、同サイトにはライバルを圧倒する力はないものの、大手検索エンジンにはない要素を備えていると指摘する。
Sullivan氏は先週、カリフォルニア州で開催されたSearch Marketing Expoにて「わたしはTwitter検索が大好きだ」と述べ、Twitter検索を「今、話題になっていることを知るための超リアルタイムツール」と評した。
Stone氏もSullivan氏に同意する。Stone氏はブログ投稿の中で次のように述べている。「Twitterメッセージの検索は、今何が起きているかを知るためのフィルタのようなもの。世界の人々や組織が今、何を考えているかがリアルタイムで分かるのは興味深い。何か特定のことに興味がある人にとっても、話題のトピックを拾い読みしたい人にとっても、Twitter検索を利用すれば、新しい関連情報が検索できることが分かった」
しかし、ここで大きな問題がある。Twitterは、ユーザーがさまざまなソフトウェアを使ってtweet(つぶやき)の閲覧、発信ができるようにAPI(Application Programming Interface)を公開していることもあり、大変盛んなコミュニティを築いてきた。本記者も、Tweetdeck、Twhirl、Twidroid、Twitterificを利用している。
これは、人々が自分の好きなインターフェースを見付けられるという点ではすばらしいことだ。しかし、これは同時に、変化の遅いTwitterのウェブベースのインターフェースが、Twitterの多くのアクティブユーザーの活動拠点ではないことを意味する。アクティブなユーザーほど、返信を目立たせたり、気になる人をトラックしたり、長いウェブアドレスを短縮したり、新しいtweetをポップアップする便利な機能をもったサードパーティツールを使用する傾向にある。
つまり、Twitterウェブサイトの限界を超えて、多くの活動が行われているのである。したがって、ビルトインのTwitter検索は、収入に通じる手段としてはさほど有用ではないということになる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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