楽天決算、「巣ごもり消費」でEC事業が好調--ただし新興市場の起爆剤とはならず - (page 2)

 楽天会員は4700万人を突破。プロ野球ビジネスへの参入をきっかけに認知度を高め、金融事業やトラベルなど、ECの周辺ビジネスを強化。会社側の提唱する「楽天商圏」は拡大を続けている。

 本業が絶好調な一方、保有するTBS株の評価損を計上しており、最終損益は549億7700万円の赤字となった。ただ、この損失はかねてから市場で観測されていたものであり、会社側も2008年末、この規模の損失を計上することを発表していた。株式市場ではこの大規模損失を織り込んでいた。

 2月16日の株式市場は、過去最高の経常利益計上を評価。楽天株は上昇した。

 楽天は主要ネット企業、主要新興市場上場企業の大トリを務める格好で決算を発表。楽天の好決算を受けてその他ネット株にも物色が広がることが期待されていた。しかし、2月16日は楽天以外のネット株は軟調に推移。楽天の好決算が新興市場の起爆剤となることはなかった。

 新興市場上場銘柄の決算は、ネット株こそ好調だが、製造業系企業には下方修正が相次ぎ、不動産関連には信用不安が高まる内容となるものも多かった。相場全般のマインドは低下しており、当面は大きな動きが期待しづらい状況が続きそうだ。

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