今回のテストでは、「リスティング広告は、GoogleよりYahoo! JAPANの方が見られた」という結果になりました。
前回の記事では、「(デザイン変更前のYahoo! JAPANでは)ユーザーはリスティング広告を見ていない」という結果が出ていましたが、今回のYahoo! JAPANのデザインの変更により、大きく結果が変わったと言えるでしょう。
インタビューでは、どの被験者も「(Yahoo! JAPANのデザインが変わろうと)広告だということは分かっていた」と答えました。ただし、リスティング広告欄のデザインが、よりオーガニック検索結果のデザインに近づいたことで、ユーザーの持つ広告苦手意識が払拭され、心理的ハードルが下がったと考えられます。
今回のテストではGoogleのリスティング広告が見られることはありませんでしたが、被験者からは、「広告も含めて情報収集しようと思っている場合は、リスティング広告も選択肢の1つとして見る」という声も聞かれました。
テレビCMは受動的にユーザーの目に入ってくる広告です。これに対し、リスティング広告のように、ユーザーが自発的に何かの情報を探しているような状況下で目に入る広告は、ユーザーが「必要だ」と感じて初めて、自ら目を向けるものなのかもしれません。
デパートの高島屋では、「ご要望があるまで販売員からのお声がけを控えるおもてなし」というサービスが導入されているそうです。これは「うるさいことを言われずゆっくり買い物をしたい」という顧客への配慮だと思いますが、ウェブ上でも同じような配慮が必要なのではないでしょうか。リスティング広告においては「どれだけ目立ってユーザーの視界に入るか」ではなく、「ユーザー行動の邪魔をせず必要とあらば情報を提供する」というスタンスが、今後のウェブにおけるおもてなしを考える上でも必要なのかもしれません。
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