Googleは米国時間2月3日、イタリアで3日に開始された刑事裁判が2月18日まで延期となったことを発表した。この裁判では、Google従業員3人および元最高財務責任者(CFO)1人に懲役刑が科される可能性がある。
この裁判を監視しているInternational Association for Privacy Professionals(IAPP)のTracey Bentley氏は、ミラノ市当局がGoogle自体を相手取り新たな告訴を追加したとも報告した。Bentley氏は加えて、このような訴訟で手続きの遅れは一般的であるというイタリアの元司法関係者の発言を引用している。
同訴訟は、トリノの学校で同級生によってからかわれているダウン症のティーンエイジャーの動画に関連したものだ。イタリアの検察当局は名誉毀損とプライバシー侵害を伴う刑事訴訟を起こしている。問題の動画は、2006年に投稿されその後削除された。
同訴訟で罪を問われているのは、Googleの最高法務責任者(CJO)のDavid Drummond氏、チーフプライバシーカウンセルのPeter Fleischer氏、元CFOのGeorge Reyes氏と、Googleが身元を明かすことを拒否している従業員1人である。それぞれが36カ月以下の懲役刑を問われている。
同訴訟における最大の争点は、Googleのサービスを利用する人々によって提供されたコンテンツに対し、どこまでGoogleに責任があるかということである。この件に関するGoogleの見解は以下とおり。
われわれは繰り返し明らかにしてきたが、われわれの気持ちは、被害者とその家族に向かっている。われわれの協力の結果として、この動画における加害者たちが特定され罰を受けたことに満足している。しかしながら、この事件を法廷に持ち込むことは完全に誤りであると、われわれは感じている。これは、侮蔑的な内容の手紙をポストに投函したことで、郵便局の従業員を告訴することと等しい。さらに、中立的なプラットフォームに対し、投稿されたコンテンツの責任を負わせることを求めるのは、自由でオープンなインターネットへの直接的な攻撃である。われわれは今回の訴訟において、当社の従業員を積極的に擁護していくつもりである。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス