欧州第一審裁判所は現地時間1月27日、独占禁止法違反の訴えに対応する期限の猶予を求めていたIntelの申し立てを棄却した。
Intelは2008年10月、欧州司法裁判所に次ぐ権威を持つ第一審裁判所に申し立てを行い、自社の正当性を主張するための追加文書を用意する期間が必要だとして、欧州委員会による調査を延期するよう求めていた。
世界最大のチップメーカーであるIntelは、大手小売業者に対しライバルのAdvanced Micro Devices(AMD)のチップを購入しない見返りに報奨金を出したとして、欧州委員会から非難されている。
Intelはこれまで、自社の商慣行は適法であり、消費者に損害を与えるものではないと主張してきた。
一方、AMDはこの裁定を歓迎した。AMDで法務担当エグゼクティブバイスプレジデントを務めるTom McCoy氏は声明の中で、「今回の決定は、この問題に関して不変かつ明白な判例法に完全に一致するものであり、Intelによる申し立ては欧州委員会の意思決定プロセスを遅らせる試みにすぎなかった」と述べた。
今回の裁定を受け、欧州委員会は今後、Intelが弁明のために提出する追加文書を調査する法的義務を負わなくなる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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