総務省は1月16日、2007年11月から開始した「インターネット上の違法・有害情報への対応に関する検討会」の最終報告書を公表した。
同検討会は、インターネット上の違法・有害情報に対する総合的な対応策の検討を目的に設置。インターネット上の違法・有害情報の現状と課題を検証するほか、政府や業界、電気通信事業者などにおける対応、政府による支援方策などについて、検討が続けられてきた。
2008年7月に総務大臣が「『安心ネットづくり』促進プログラム」の策定を発表して以降は、基本的枠組みをはじめ、業界の自主的取り組み、親子のICTメディアリテラシー、技術といった4つを柱に、それぞれワーキンググループを設置し、政策パッケージの骨子となる施策を議論した。
報告書は、「安心を実現する基本的枠組の整備」、「民間における自主的取組の促進」、「利用者を育てる取組の促進」の3つの柱で整理。それぞれ国内外の現状や2011年度までに講じるべき施策などが提言されている。
具体的には、民間における自主的な取り組みを強化する施策として、業界や関係者などが自主憲章的な目標の共有を目的とした宣言「e-ネットづくり!」(仮称)を、2009年度中に実施することを提案している。
また、インターネット上の児童ポルノ対策では、民間と警察、総務省などが協力する作業部会を2009年度中に設置することを提言。フィルタリング機能の精度向上のため、年度内に実証事業に着手する必要性を主張している。
そのほか、インターネット上の「R指定」にあたる認定制度を実証実験し、早期実現することなどが謳われている。
今回取りまとめられた報告書を受け、総務省は「『安心ネットづくり』促進プログラム」を策定し、同日公開した。
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