市場調査会社NPD Groupが発表した最新の数字によると、米国ビデオゲーム業界の2008年12月の売上高は対前年比9%増、2008年通年では19%増だったという。
NPDのアナリストAnita Frazier氏は、12月の売上高は52億9000万ドルで、初めて月間50億ドルの大台を突破したと述べる。
12月の小売市場全体の売上高は対前月比2.7%減だったが、ビデオゲーム業界は全業界をはるかに上回り、11月の売上高である29億1000万ドルから81.8%増だった。
その先頭を走るのは任天堂で、「Wii」コンソールを215万台、携帯型の「Nintendo DS」を304万台売り上げた。Microsoftの「Xbox 360」は144万台、ソニーはその後塵を拝し、「PLAYSTATION 3」(PS3)が72万6000台、「PlayStation 2」(PS2)が41万台、「PlayStation Portable」(PSP)が102万台だった。
NPDによると、Nintendo DSを含めビデオゲーム機が単月で300万台売れたのは初めてだという。家計が苦しいときは割安感のある商品が求められることの証明だろう。
ビデオゲーム業界の2008年通年の売上高は213億3000万ドルで、2007年に記録した179億7000万ドルを19%上回った。
不況による悪影響を受けない分野はきわめて少ないが、ビデオゲーム業界がその1つかもしれないことを改めて示した格好である。
もちろん、ビデオゲーム業界全体があまねく好調というわけではなく、他の業界同様、この業界でも大量のレイオフがなされている。
12月の数字の発表で、Frazier氏は「ビデオゲーム業界は2008年も記録的な年だったのに、なぜこれほど多くのレイオフやスタジオの閉鎖があったのかとよく質問される」と述べ、「今回のケースは、すべての船が押し上げられる上げ潮ではない。すべてのハードウェアやソフトウェアメーカーが等しくこの売上増を享受しているわけではない」と続けた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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