Eye-Fi創立者に聞く--無線LAN内蔵SD型カードの誕生と未来 - (page 2)

坂本純子(編集部)2009年01月07日 21時34分
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--SD型カード版と同じ機能をCF版で出すのは、技術的に難しいことなのでしょうか?

 電波的な問題があります。非常に一眼レフはボディがしっかりしていますので、電波を通すことが難しいのです。

 そしてハードウェアは大事ですが、ソフトウェアも大事にしています。実はわれわれの会社のエンジニアは、ハードウェアエンジニアよりもソフトウェアエンジニアのほうが多いのです。それは、ユーザーにとって使いやすいソフト、アプリケーションの提供に注力していることの表れでもありますし、そういったエクスペリエンスをユーザーに持ってもらいたいという会社としての哲学があるのです。

--日本では、デジタルカメラ本体にWi-Fiを搭載したものがありました。しかし、それほどポピュラーにはならなかったようです。

 2つのポイントがあると思います。1つは、無線LANの機能を付けたことによって、それらのデジタルカメラは難しくなったということ。もう1つは、アップロードサイトの自由度です。そういった製品に興味がある多くのユーザーは、どのサイトにアップロードしたいとか、どういうふうに使いたいなど、自分がなにをしたいかというのをすでに知っているのだと思います。

 それを実現するには、このサイトにしかアップロードができませんよ、という制限をかけてしまってはいけない。Eye-Fiのソリューションは、2点ともクリアしていると思います。

--日本では、安いところを探せば2GバイトのSDカードは数百円で売られています。それに対して1万円近くするEye-Fiですが、どのようにEye-Fiのよさをアピールしていきますか?

 写真を撮るまでの行為としては、いままでのSDカードもわれわれのSD型カードも同じなのですが、撮った後ユーザーにもたらす利便性はまったく違います。

 撮った写真がカメラの中に留まってしまうのに対し、カメラから解放されてパソコンに自動的に保存されたり自動的にみんなで共有できたりすることに価値を見出せる人は、それを値段以上の価値だと感じていただけると思っています。

--SD型カードの速度について教えてください。

 SDカードと同じ構造ではないので、速度は非公開なのですが、Class4レベルの速度を持っており、コンパクトカメラでは十分な速度で通信できると考えています。

--日本独自での展開はどんなことを考えているのでしょうか?

 オンラインサービスの対応は、日本独自のサービスも予定しています。米国は、10社から12社ぐらいで始めまして、今は25社と提携しているのですが、日本でも提携先は順次増やしていきたいと思っています。また、ユーザーさんの意見を聞きながら、ここにつないで欲しいという声に真摯に応えていきたいと思っています。

--カメラメーカーとの連携はどうでしょうか?

 Eye-Fiカードを挿すと、ニコン「D60」「D90」では、準じたメニューが表示されるようになっています。特にD90では、Eye-Fiのカードを認識すると準じた動きをするようになっています。たとえば、Eye-Fiカードが入っているときは、オートパワーオフが長くなります。飛行機の中などで無線通信をしてはいけないとき、オフにしてくれる「フライトモード」なども搭載していただいています。

 Eye-Fi対応のデジカメとして、画素数競争だけでないアドバンテージを提供できると思っています。どの機能がもっともユーザーに受け入れられるか、始めたばかりなのでなんとも言えないのですが、各カメラメーカーさんが独自の機能を提供していくことで、ユーザーさんからの支持をどう受けていくか見ていきたいところです。

--公衆無線LANに対応する予定はありますか?

 まずわれわれれがこのEye-Fi Shareを出したのは、これに対してどんな機能を付けて欲しいか、日本のユーザーのリアクションを見たいからです。数カ月以内には、もっとも大きな要望が見えてくると思っていますし、それに応えていきたいと思っています。

 日本に支社を作ったということからわかっていただけると思いますが、長い期間をかけて日本の環境に合わせたソリューションを提供していくことを考えています。たとえばホットスポット、公衆無線LANの提携や、オンラインサービスの提携や、カメラメーカーとの連携ですね。そういったことも含めて日本という拠点を作ったと捉えてください。

--今後の展開をお聞かせください。

 まずはカメラの業界で、しっかりと浸透していけるようにがんばります。もちろんその後、カメラ以外のデバイスにもつないでいくことを考えて行ければと思っています。

 近い将来のプランでは、正しいオンラインパートナーと提携するということです。次に、米国ではいろいろなプロダクトを出していますが、その中でもカメラメーカーさんと連携なども含めて、正しいプロダクトを日本に投入することを目標にしています。さらには、日本独自の製品を考えてもいいのではないかと思っています。米国では、展開していないものを日本独自で展開することも長期的には考えています。

Twitterにアップロードしたことを知らせてくれる Twitterにアップロードしたことを知らせてくれる

 米国では、Eye-Fiがネットワークにアップロードした「通知」としてTwitterを使っているのですが、日本ではまだTwitterはそれほど有名ではないと思います。米国では一般的ではないのですが、携帯電話でメールを受け取ることは日本のほうが優れていると思います。日本向けに、携帯電話に特化した通知機能を行うこともサービス面では考えられますね。

--どうもありがとうございました。

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