12月19日からスタートしたアクトビラダウンロードサービス。その使い勝手をレビューする。最後となる第3回目は、ダウンロード後の画質と音質の評価と、使用してみての感想を中心にお届けする。
ダウンロードサービスを使った感想だが、まず画質については映像の破綻もなく美しいと感じた。同一タイトルのBlu-ray Discで用意して、モニターを見比べれば違いがわかるかもしれないが、通常視聴するならば不満はない。音声に関しては基本的に2chステレオでの配信になるので、本格的なホームシアターでの利用するには「音」に物足りなさがある。
次にタイトル数だ。2008年12月中に配信されるのが、海外ドラマの「デスパレートな妻たち」シーズン1〜3、「HEROES/ヒーローズ」シーズン1〜2、「LOST」シーズン1〜3、映画作品は「ノーカントリー」、「クローバーフィールド/HAKAISHA」、「ドリームガールズ」、「最高の人生の見つけ方」など。
2009年1月には海外ドラマ「クリミナル・マインド」シーズン1、「グレイズ・アナトミー」シーズン1〜3、「ナイトライダー」シリーズ1〜4、「名探偵モンク」シーズン1〜3などが予定されている。
このサービス、メジャータイトルの充実も急がれるだろうが、そちらはBlu-ray Discのセルタイトルと競合する。筆者ももし大好きな作品がセルスルーとセルBlu-ray Discが同時に解禁になったら、高くても特典映像目当てでセルBlu-ray Discを買う。
むしろこの手のサービスはレンタル店やスカパー!などの有料放送では見られない、ニッチなタイトルを用意してロングテールでの収入を考えると成功しそうだ。
ファーストステージでの配信は、「名探偵モンク」シリーズなど日本語版DVDが未発売のタイトルや、懐かしい「ナイトライダーシリーズ」がそれにあたる。些細なものでもいいので、オリジナルコンテンツを充実させるのも重要だ。
例えば関西圏で絶大な人気を誇っているが、関東を含むその他の地域では見られない。こういった人気番組を有料配信すれば新たなニーズを掘り起こせるはずだ。
筆者の個人的な好みからいうと、テレビシリーズ「超人ハルク」や「Xファイル」に影響を与えた「事件記者コルチャック(日本語吹き替え版)」など、DVDやスカパー!などの有料放送でも見られないレアなタイトルが揃えば、小遣いを惜しまずに注ぎ込むつもりだ。
また人気の海外ドラマは最新タイトルをレンタル解禁日と同じ設定にすべきだろう。「LOST」や「プリズン・ブレイク」など、人気作品の最新シーズンが店頭に並ぶ日はレンタルする人の行列ができるほどだ。ダウンロードならそんな事もなく楽しめる。レンタル店などの共存を考えれば難しいだろうが、ユーザーの立場からすれば、セル、レンタル、ネット配信のタイミングも考慮してほしいところだ。
ダウンロードだけがいつも遅くならないようにすればきっと育つサービスだと感じた。またこの手のサービスは歩いて数分の場所にビデオレンタル店がある環境にいると、あまり魅力的に感じないかもしれない。しかし地方に行くと、レンタル店まで車で1時間という環境で暮らしている人も多い。
アクトビラビデオフルなどのストリーミングサービスを含め、より充実させて普及してほしい。
決済は現状クレジットカードだけだが、レコーダーやテレビにIC方式のプリペイドカードの読み込み機能やオプションを用意して、より簡単な決済方法を用意すべきだろう。
最後に今回のテストで作成したBlu-ray Discだが互換性に問題があったことをご報告しておく。再生互換は基本的にサポートされているが、機器によっては再生できない場合もあるとのこと。手持ちのデジタルレコーダーで再生可能かどうかは確認が必要だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
パナソニックのBioSHADOWが誘う
心地良い室内空間のつくりかた
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス