Sun Microsystemsと同社最大の株主であるSoutheastern Asset Managementは米国時間12月8日、Sunの役員会に2名の取締役を推薦する権利をSoutheasternが持つことで合意したと発表した。これは、不振にあえぐ同社を立て直す最新の取り組みとなる。
今後、Sunの株式を22%保有するSoutheasternが2名の取締役を指名し、役員会で承認されることになる。Southeasternにとって、今回の動きは、Sunの業績を向上させるために同社が再び新たな取り組みを実施することを意味する。
Southeasternは10月、Sunの株を買い増した上に防衛的投資家から積極的投資家へと立場を変え、Sun経営陣および第三者との話し合いによって株主価値を最大化したいとの考えを表明していた。Sunの株価は、過去52週の最高値を2007年12月に記録して以来83%下落しているが、ハイテク企業が多いナスダック総合指数の下落率はそのおよそ半分にすぎない。
最新の四半期報告によると、Sunは16億8000万ドルの純損失を記録し、売り上げは前年同期と比べて7%下落している。その上、同社がこれまで手がけている「SPARC」プロセッサ搭載のハイレンジおよびミッドレンジサーバは売り上げが急速に落ちている。
Southeasternのバイスプレジデント、Jason Dunn氏は声明の中で次のように述べた。
われわれは、短期的な効果と長期的な成長を継続的に達成するための取り組みにおいて、Sunの最高経営責任者(CEO)Jonathan Schwartz氏と首脳陣を全面的に支持している。
Sunが「Open Storage」や「Solaris」ベースのチップマルチスレッドシステムといった製品ラインを揃え、「Java」、「OpenSolaris」、「MySQL」などのソフトウェアインフラストラクチャ資産を抱えていることは、Sunに大きな成長の機会があることを示している。2名の新しい取締役の指名、最近発表された再建策、30億ドル超のキャッシュ、およびこれまでのキャッシュフローの実績を考えれば、Sunは長期的な成功が望める適切な位置に着けているとわれわれは確信している。
SoutheasternからもSunからも、現時点ではコメントは得られていない。
Schwartz氏は、声明の中で今回の合意について次のように述べている。
Southeasternは、事情によく精通したパートナーかつ投資家であり、われわれの長期的ビジョンと成功にこれまで多大な貢献をしてくれた。
世界に通用する才能をわれわれの役員会に加えることは、Sunが新しいアイデアとイノベーションを生み出し、ビジネスチャンスを広げて集中的に取り組む上で役立つのは間違いない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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