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ポメラ(pomera)はテプラに続くヒット商品となるか--キングジム開発者に聞く - (page 2)

坂本純子(編集部)2008年12月05日 08時00分
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――ほかにはどんな声がありましたか?

立石:なぜDOSやLinuxじゃないのかという声も多かったですね。ポメラはOSレスで、アセンブラとアプリケーションに関してはC言語で作っています。コアなユーザーにとってはいじりがいがないという不満ですね。当初そういったユーザーは想定していなかったのです。

――ネットの口コミで大変な話題になりました。これについてはどう見ているのでしょうか

田辺:嬉しい悲鳴ですね。理想的な展開になっているなぁと思っています。こんな展開は体感したことがないので、本当にありがたいと思ってます。

立石:今は、ネットで口コミが広がってマニアの方々が反応し、一番最初に買っていただいたと。当初に想定していた、ライトなビジネスマンという方には届ききっていないうちに捌けてしまったという状況です。今後は認知が広がって、もっと一般のビジネスマンにも使ってもらえればとは思っています。

――受け入れられた理由はどこだと考えていますか?

立石:2秒で起動する、乾電池駆動、モノクロで十分、というライトなコンセプトが受け入れられたのではないでしょうか。

――そもそも、なぜ文具メーカーのキングジムがキーボードを搭載したPCに近いような製品を出したのかという疑問があるのですが。

赤外線通信対応のモバイルプリンタ「チャップリン」 赤外線通信対応のモバイルプリンタ「チャップリン」

立石:ポメラは、「こんなものがあったらいいな」と思い、企画したものです。現在、レッツノートを使っているのですが、Rシリーズで小さくなったとはいっても、まだ厳しいところもあるので。

 実はあまり知られていませんが、「テプラ」以外にも赤外線通信対応のモバイルプリンタ「チャップリン」という小型プリンタを出したり、ラミネーター「ピタ!ゴラス」を出したりと、新しいカテゴリに対して積極的に動いているのです。

田辺:もう1つは弊社の社風ですね。まず、「独創的な商品を開発し、新たな文化の創造を持って社会に貢献する」という経営理念があります。創業以来、モノマネをするなということを言われていまして、世界初だとか、国内初、業界初にこだわって、開発をしてきているのです。

 単なる新しい商品ということではなくて、文化の創造だったり、新しい用途の提案をしたりというところにポイントを置いています。今回のポメラも、今の世の中だからこそ受け入れられるはずだというのが構想の根底にあります。

――社内で、新しいジャンルに対する企画の理解があったと。

立石:そうですね、開発の中では反応がよかったです。今は「デジタルメモ」と言っていますが、これも一番先に「これはメモ帳だよね。電子メモだ」とコンセプトやよさを見いだして、「ブレずにやっていけ」と言ってくれました。

 企画の承認のときには、反対されたというわけではありませんが、積極的に賛成という人も少なかった。その中で「お金を出してでも欲しい」と言ってくれた人がいて、社長がこの限られた中で1人でも強い賛同者がいるということは、市場も見出せそうなのでやってみろと。

田辺:経営陣も、テプラの新しい機種であれば、この機能を付けたら売れるか売れないかというのは議論ができるのですが、こういった製品は、初めて見た瞬間に反応をしにくかったのかもしれません。

立石:開発は多数決じゃなく、1人でも欲しい人がいればやる価値があると。そういう考えを社長は持っています。名だたるメーカーの開発の中には、コンセプトを思いつかれた方もたくさんいたと思うのですが、この製品はキングジムだから出せたのではないかと思います。

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