Linux上でMicrosoftの「Silverlight」を利用できるようにするプラグイン「Moonlight」のパブリックベータ版がリリースされた。Silverlightは、リッチインターネットアプリケーションを実行するためのブラウザプラグインだ。
Novellは米国時間12月2日、同社が主導する「Mono」プロジェクトで開発されているMoonlightのベータ版のダウンロード提供を開始すると発表した。Moonlightが最初に発表されたのは2007年中ごろで、広く使われているAdobe Systemsの「Flash Player」に対抗する製品として、MicrosoftがSilverlightを発表した直後のことだった。Flashを使ったコンテンツは以前からLinux搭載マシンでも動作したが、Flashと違い、2日に「Moonlight 1.0 Beta 1」がリリースされるまでは、Linux上でSilverlightを使用可能にするプラグインはなかった。
Monoプロジェクトを率いるMiguel de Icaza氏は2日、「Moonlight 1.0」は「Silverlight 1.0」のAPIを受け継いでおり、「Microsoft Media Pack」コーデックをサポートすると自身のブログに書き込んでいる。しかし、Moonlightのディストリビューションには、Media Packだけでなく、いかなるコーデックも含まれていない。これはつまり、Moonlightプラグインを使用してSilverlightコンテンツを初めて視聴するときには、ユーザー自らがまずMicrosoft Media Packをダウンロードしなければならないことを意味する。
「Moonlight 1.0はSilverlight 1.0をベースにしているが、Moonlight 1.0は(Silverlight)2.0のメディアスタック(デジタル著作権管理関連部分を除く)を搭載している。したがって、Moonlightは、Silverlight 2.0の一部であるメディアコーデックのサポート機能を搭載してリリースされるほか、アダプティブストリーミングもサポートする」とde Icaza氏はブログの中で説明している。Silverlight 2.0は、2008年10月にリリースされた。
Moonlight 1.0では、「Windows Media Video」(バージョン9まで)、「Windows Media Audio」(バージョン10まで)、およびMP3もサポートされる。Linuxについては、「SUSE Linux Exterprise Desktop」「OpenSUSE 11.0」「Ubuntu 8.04」「Fedora Core 9」などのディストリビューションをサポートする。
Monoプロジェクトのロードマップによれば、Moonlight 1.0の最終版は2009年1月20日にリリースされる予定だ。また、Moonlight 2.0は2009年3月18日にアルファ版リリースを予定しており、9月に最終版のリリースを計画している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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