Hewlett-Packard(HP)のSocial Computing Labでディレクターを務めるBernardo Huberman氏と、同僚で研究者のGabor Szabo氏は、「Predicting the popularity of online content」(オンラインコンテンツの人気の予測)という非常に詳細な報告書(PDF)を発表した。人気の高いソーシャルサイトであるdigg.comとGoogleのYouTubeに投稿されて広まったコンテンツに注目した2人は、投稿(ビデオ)が最初に人気が出た後に受け取るトラフィック、ユーザーとの全体的なやりとりを予測する方法を3つも考えた。
これに当たり、2人は2007年7月1日から2007年12月18日まで、YouTubeに最近追加されたセクションからの7146本のビデオと、Digg登録ユーザーからのすべての票に注目した。このデータから、彼らは、Diggの投稿の票と閲覧数は、夜間や週末よりもトラフィックがピークの時間帯の方が多く(当たり前かもしれないが)、YouTubeのビデオは投稿されてから1カ月後に閲覧数が増える傾向があり、多くの場合、最初の30日の評価期間を優に超えていたことを発見した。
このデータをさらに掘り下げるため、彼らは時間に着目し、1日のどの時間帯にDiggに投稿すると関心を集める可能性が高くなるか、時間ごとに割り出した。また、データから、どの時間帯に投稿が人気を博したか、そして最初に投稿したのはいつであったかの双方によって、トップページに昇進した後の投稿の得票数がどうなるかが判明した。調査結果から得られた教訓としては、投稿後、できるだけ早くトップページに昇進すべきだということだ。
予測モデルでは、1つの投稿の人気を推測する3つの異なる方法が示されているが、大学院の数値解析の授業に耳を傾けていたならば難なく理解できよう。Huberman氏の調査が示す通り、この3つの方法はすべて、投稿した時間、同時刻に行われた他の投稿の数など、多くの変数に依存している。
Digg側で行われた研究は、最近導入されたリコメンデーションエンジンにより、やや古いものになってしまっている。Diggは、トラフィックやユーザー同士のやりとりの増加の両面で、エンジンの成功を声高に主張している。
また、調査の2週間後、Diggは、友だちの活動により重点を置いたデザイン変更を行い、これに続いて2007年9月半ばにはユーザープロフィールが全面的に見直され、ソーシャルネットワークのようなサイトになった。だが、これらの変更により、人気の高い投稿が数時間足らずでトップページから姿を消すDiggのやり方が変わったわけではない。これはDiggが存在する限り、変わることはなく、注目に値する。
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この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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